ドローン技術が防災訓練で威力発揮:能登半島地震を想定した実践的訓練

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雨の中で実施された合同訓練
一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会(本社:岡山県岡山市)は、2024年8月29日に石川県鳳珠郡穴水町で行われた、穴水町消防署と輪島綜合自動車学校の合同防災訓練に参加しました。この訓練は、能登半島地震を想定して行われ、実際の崩落現場での実践的な内容でした。
ドローンが果たす重要な役割
今回の訓練では、日本ドローンビジネスサポート協会が提供するドローンが多大な役割を果たしました。
上空からのアナウンスと状況調査
スピーカーを搭載したドローンによる上空からのアナウンスは、100m程の高度でも地上でハッキリと聞き取ることができ、ドローンが現場でどれほど効果的に指示を伝えられるかを実証しました。また、広角および望遠カメラを搭載したドローンは、現場の詳細をリアルタイムで捉え、Starlink回線を利用して映像をインターネット上に転送することができました。これにより、対策本部と各現場が迅速に情報を共有できることが確認されました。
要救助者の捜索と緊急物資の輸送
要救助者の捜索
ドローンに搭載された望遠+赤外線カメラにより、土砂崩れ現場にいる要救助者の捜索が可能となりました。日本ドローンビジネスサポート協会は、実際の崩落現場を使用することで、その効果と捜索手法を検証しました。
救助物資の運搬
運搬機能を持つドローンは、救助現場まで迅速に物資を輸送し、救助員が重たい物資を運ぶ負担を軽減しました。これにより、救助員の安全性が向上し、迅速な救助活動が可能となることが示されました。
レーザースキャナと通信技術の活用
崩落現場の測量
レーザースキャナを搭載したドローンは、崩落現場の地形を迅速に測量し、短時間で地面の状況を把握する能力を発揮しました。このデータは、現場作業員が効率的に作業を行うために活用されました。
Starlink通信の利用
ドローンの映像と飛行データは、ニューヨーク州の衛星インターネット回線Starlinkを通じて転送されました。大手キャリアが不通となった場合でも、Starlinkの通信が有効であることが確認され、災害時における情報伝達の新たな手段として注目されました。
感想と展望
今回の訓練で、ドローンが防災活動において果たす役割の重要性を再認識しました。特に、上空からの広範囲にわたる観察とリアルタイムの情報共有は、迅速で的確な対応を可能にします。また、救助物資の運搬や要救助者の捜索といった具体的な救助活動も、ドローン技術の進展により一層の効率化が期待できます。今後も各団体と連携し、ドローンの技術とその活用方法を深化させることで、災害時におけるレスポンスの向上に寄与していくことが求められます。
出典元:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000023105.html)