OBSでクロマキー合成&グリーンバックなしで背景透過する方法!

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クロマキー合成を使うと、映像の背景を自由自在に変更できます。しかし、設定方法や必要な道具がわからず、始める前に不安を感じる方も多いでしょう。
実は、OBSではクロマキー合成の方法が3種類あります。
- 自分でグリーンバックや背景画像を用意して合成する方法
- 無料のプラグインをインストールして設定する方法
- ソフトを利用してクロマキーを使わずに背景透過を実現する方法
この記事では、クロマキー合成を始めるための準備から、グリーンバックなしでの透過方法、うまくいかない場合の対処法まで解説します。
自分の配信に取り入れてみたい方は、当記事を参考に設定を進めましょう。
OBSでクロマキー合成を始める前の事前準備
クロマキー合成をうまく進めるには、事前の準備が大切です。
実写映像を使う場合と、VTuberアバターを透過する場合に分けて必要な準備を解説します。
実写映像を使う場合の準備
実写映像でクロマキーを使う際は、背景を単色化するためのグリーンバックが必要です。
緑色の布を用意して自作する方法もありますが、より簡単なのは市販のグリーンバックを活用することです。
ネットショップで「グリーンバック」と検索すると、折りたたみ可能なスクリーンや専用スタンド付きの商品が見つかります。部屋の壁に掛けるだけで使える布タイプは手軽で安価な一方、専用スタンド付きのスクリーンは安定感があり、プロの撮影にも向いています。
どちらを選んでも、背景のシワや影が目立たないようにピンと張ることが大切です。
VTuberアバターを透過する場合の準備
VTuberアバターをクロマキーで透過する場合、事前に背景色の設定が必要です。
背景は単色にする必要があり、緑や青が主流ですが、他の色でも透過できます。ただし、OBSのクロマキーには白と黒の色情報がありません。もし背景透過を白や黒にしたい場合は、配信ソフト側で設定を確認しておくとよいでしょう。
注意点を以下にまとめました。
- 背景とアバターが似た色だと、アバターの一部まで透過されることがある
- アバターや背景画像の解像度が低いと、透過時にギザギザが目立つ可能性があるため、高解像度の素材を用意する
Vtuberアバターの設定方法が気になる方は、以下の記事もチェックしましょう。
Vtube Studio×OBSの設定方法や映らない時の対処法!
初心者向け!OBSでクロマキーを設定する基本手順
クロマキー合成の第一歩は、OBSに必要な素材を追加し、フィルタを適切に設定することです。実際の映像をソースとして取り込み、クロマキーを活用することで背景を透過できます。
以下で具体的な手順をわかりやすく解説します。
ソースを追加
OBSでクロマキー設定を始めるには、背景を透過させたい素材をソースとして追加する必要があります。
以下の手順で進めましょう。

1.OBSの画面下部にある「ソース」で「+」をクリック
2.表示されるリストから、使用する素材に応じた項目を選ぶ
例:画像、映像キャプチャデバイスなど
3.素材の参照先を選択し、「OK」をクリックすると追加完了
グリーンバックを使用した映像をOBSに取り込む場合、「映像キャプチャデバイス」を選びます。一方、背景として画像を使用する場合は「画像」を選択しましょう。
「クロマキー」フィルタを設定
ソースの追加が終わったら、次は「クロマキー」フィルタの設定です。
以下の手順で進めましょう。

1.透過したいソースを右クリックし、「フィルタ」を選択
2.フィルタ画面の左下にある「エフェクトフィルタ」の「+」ボタンをクリック
3.表示されるリストから「クロマキー」を選択し、フィルタの名前を入力して「OK」をクリック
4.設定画面が開いたら、以下を調整
・色キーの種類:背景色が緑の場合は「グリーン」を選択
・類似性:透過の範囲を調整する項目で、値を上げすぎると被写体が消える場合があるので慎重に調整
・スムース:エッジ部分をなめらかにする項目
・スピル軽減:背景色が被写体に反射している場合の補正用
透過がうまくいかない場合は、背景色に近いカスタム色を設定する方法もあります。「カスタム」を選択し、ピッカーで色を指定するとより精密な調整が可能です。
グリーンバックがなしでもOK!OBSでクロマキー合成する方法
グリーンバックなしでも、OBSの機能を最大限に活用すれば背景透過が可能です。
「obs-backgroundremoval」というプラグインを使えば、背景を自動的に除去し、より手軽にクロマキー合成ができます。準備がいらない上にお金もかからないので、初心者におすすめです。
以下で詳しい手順を解説します。
プラグインをダウンロード

1.ダウンロードページにアクセス
2.ページ下部にある「obs-backgroundremoval-0.4.0-win64.zip」をダウンロード
3.ダウンロードしたファイルを右クリックし、「すべて展開」を選択
4.展開先のフォルダを選ぶ際、「obs-studio」フォルダを指定
通常は、インストールディレクトリ(例:C:\Program Files\obs-studio)内にあります。
5.展開が完了したら、OBSを再起動
プラグインが正しく追加されていない場合は、展開先が間違っていないかを確認しましょう。
プラグインの入れ方がイマイチわからない方は、以下の記事も参考に設定を進めましょう。
OBSにおけるプラグインの入れ方とは?おすすめのプラグインも紹介
ソースを追加
プラグインをインストールしたら、背景透過を適用するためのソースをOBSに追加します。
以下の手順で進めましょう。

1.OBSを起動し、「ソース」欄で「+」をクリック。
2.表示されるメニューから「映像キャプチャデバイス」を選択し、カメラなどのデバイスを登録
3.追加したソースを右クリックし、「フィルタ」を選択
4.「フィルタ」内の「音声/映像フィルタ」で「+」をクリックし、「Background Removal」を選択
以上で背景が自動的に除去されます。背景が透過されていない場合は、以下の項目をチェックしましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
Background Color | 初期設定では黒が指定されていますが、緑や他の単色に変更可能です。背景が異なる場合は適宜変更しましょう。 |
エフェクトフィルタ | さらに透過を改善したい場合、「フィルタ」で「クロマキー」を追加し、設定を調整しましょう。色キーの種類を背景に合わせることで、精度を上げられます。 |
クロマキーを使わずOBSで背景透過をする方法
クロマキーの準備が難しい方には、「NVIDIA Broadcast」を使った背景透過がおすすめです。グリーンバックや単色背景を用意する手間なく、リアルタイムで背景を透過できます。
手順は以下の通りですので、順番に設定を進めましょう。
- 専用ソフトをインストール
- ソースを追加
専用ソフトをインストール

1.「NVIDIA Broadcast」のダウンロードページにアクセス
2.使用中のPCに搭載されているグラフィックボードの種類を確認し、対応するバージョンを選択
3.ダウンロード完了後、セットアップファイルを開き、指示に従ってインストールを進める
4.ソフトを起動し初期設定
設定画面でカメラとマイクのデバイスを選び、背景除去機能を有効にしましょう。
無料で利用可能ですが、動作には対応するGPU(NVIDIA RTXシリーズ)が必要です。自分のPCが対応しているか、事前に確認しておきましょう。
ソースを追加

1.OBSの「ソース」で「+」をクリックし、「映像キャプチャデバイス」を選択
2.プロパティ画面で「デバイス」から「NVIDIA Broadcast」を選び、「OK」をクリック
3.追加したソースを右クリックし、「フィルタ」を選択
フィルタ画面が開いたら「エフェクトフィルタ」の「+」をクリックしましょう。
4.「NVIDIA Background Removal」を選択
モードは以下の2種類から選べます。
・Quality:画質を重視した設定。高解像度配信に最適。
・Performance:PCへの負荷を軽減する設定。軽い動作を求める場合におすすめ。
背景透過の適用後、カメラ映像の輪郭や背景の見え方を確認しながら調整しましょう。
グリーンバックなしで背景透過を行う方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
【完全保存版】OBSで背景透過をグリーンバックなしで行う方法5選!
OBSでクロマキー合成がうまくいかない時の対処法
OBSのクロマキー設定がうまくいかない場合は、原因を特定しながら設定環境を見直す必要があります。
「背景が表示されない」「透過が適切にできない」といったトラブルはありがちですが、適切な対処をすれば改善可能です。
以下では、エフェクトの調整から環境の見直しまで、具体的な解決方法を解説します。
エフェクトや色調を細かく調整する
OBSの「クロマキー」フィルタには、背景をきれいに透過するための調整項目が用意されています。
以下の項目は透過精度を左右する重要な設定ですので、設定内容を見直してみましょう。
設定項目 | 内容 |
---|---|
類似性 | 背景色にどれだけ近い色を透過するかを決める設定。スライダーを右に動かすと透過範囲が広がり、左に動かすと狭まる |
滑らかさ | 透過部分のエッジをなめらかにする設定。数値を大きくするとギザギザが減少 |
キー流出軽減 | 被写体に背景色が反射している場合、その色を除去する設定 |
不透明度 | 透過部分の透明度を調整 |
コントラスト・輝度 | 映像全体の明るさや色の強さを調整 |
解像度の高いカメラで映像を鮮明にする
クロマキー合成の成功率はカメラの性能に大きく左右されるものです。解像度やフレームレートが低いカメラでは、背景透過の精度が落ちることがあります。
カメラのスペックを確認し、必要に応じて性能を見直しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
解像度(p) | 推奨値は720p以上。解像度が高いほど細部まで鮮明に表示され、透過処理も正確です |
フレームレート(fps) | 1秒間に何枚の画像で映像が構成されているかを示す数値。60fps程度あれば滑らかな動きとなります |
配信映像を高画質で届けたい方には、高解像度対応のウェブカメラがおすすめです。
背景と被写体の色が被らないようにする
背景と被写体の色が似ていると、被写体の一部が透過されてしまうことがあります。透過を防ぐためにも、背景と被写体の色にコントラストをつけてみましょう。
<背景と被写体の色が被らないようにするポイント>
- 被写体が背景と同じ色を含む場合、透過される恐れがあります。グリーンバックを使用する際には緑色の服やアクセサリーを避けましょう。
- 赤や黄色を背景色に設定すると、肌が薄く透ける場合があります。テスト配信でしっかり確認しましょう。
グリーンバックのシワや影を取り除く
グリーンバックがよれていると、背景透過がうまく機能しない場合があります。背景を平らで均一な状態に保つことが大切です。
<グリーンバックを使う際のポイント>
- アイロンを使ってしっかり伸ばす。シワがなければ透過精度が向上します。
- グリーンバックを均等に照らすために、専用のライトを使用しましょう。被写体と背景の間にある程度の距離を確保し、影が落ちないよう調整すると良いです。
- 背景が動かないよう、クリップやテープでしっかり固定するのも一つの方法です。
OBSでクロマキーを設定したら、次は?
今回は、OBSでクロマキーを設定し、背景を透過する方法を解説しました。クロマキーを活用すれば、配信画面の自由度が増し、より洗練された映像演出が可能になります。クロマキー設定の際は、以下のポイントを押さえて調整しましょう。
項目 | 注意点 |
---|---|
背景の準備 | グリーンバックはシワや影を取り除き、単色を維持。背景と被写体の色が被らないようにする |
設定の調整 | 類似性や滑らかさを微調整し、背景透過の精度を上げる |
高解像度カメラの活用 | 720p以上の解像度と60fps程度のフレームレートを備えたカメラを使用する |
代替ソフトの利用 | NVIDIA Broadcastや背景除去プラグインを活用し、グリーンバックなしでの透過を実現する |
クロマキーを設定して背景を自由にカスタマイズできたら、次は配信全体の演出にもこだわってみませんか?配信画面作成サービス「Alive Studio」なら、豊富な背景素材やBGMを組み合わせた魅力的な演出が可能です。
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- 音楽素材サイト「魔王魂」提供のBGMが100曲以上使い放題!
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