2025年12月12日（金）、東京・秋葉原UDXにて、株式会社Live2D主催のクリエイター向けイベント「alive 2025」が開催されました。
本イベントは、2D表現技術の最前線を共有する年次イベントとして業界内外から注目を集めており、Live2D創業20周年を記念した大型プロジェクト「Shape the Future」の一環として位置付けられています。

「Shape the Future」——20年の歩みと未来への挑戦

株式会社Live2Dは、2006年の創業以来、2Dイラストを活き活きと動かす技術を提供し、VTuber、ゲーム、アニメ表現など、さまざまな分野で活用されてきました。
来年に控える創業20周年に向け、その節目を記念したプロジェクト「Shape the Future」を始動。未来のクリエイター表現を共に創ることを掲げ、新たな挑戦に取り組んでいます。

「Shape the Future」プロジェクトは、多様な施策を展開する長期企画。特設サイトでの情報発信や、調査レポート『Live2D 20年目の現在地』の公開、教育支援やコンテンツ企画などが実施され、今後も複数の連動企画が実施される予定です。

また、プロジェクトの象徴として、VTuber・町田ちまさんが歌唱するオリジナルテーマソング「Shape the Future」も制作。「alive 2025」の会場にてミュージックビデオが世界初公開されました。

「alive 2025」の主なコンテンツ

当日のイベントは午前11時からスタートし、1日を通して多彩なプログラムが展開。基調講演では、Live2D社によるこれまでの歩みと今後の展望が語られ、Live2Dクリエイターコミュニティの現状と未来へのビジョンが共有されました。

正午には、「Live2D Creative Awards」第12回の受賞作品発表および表彰式も開催。本アワードは、クリエイターの技術力や表現力を称える年1回のコンテストで、今回も多ジャンルにわたる優れたLive2D作品が披露され、多くの来場者の関心を集めたようです。

午後のセッションでは、業界を代表する企業やクリエイターによる講演や制作事例の紹介が行われ、最新の制作ノウハウやLive2Dの活用事例が共有されました。

イベントの最後には、VTuber業界をけん引するANYCOLOR株式会社およびカバー株式会社によるトークセッションも実施。VTuber×Live2Dモデルの発展を支えてきたクリエイターが登壇し、黎明期の思い出から現在の制作現場、そして今後の可能性までを、エピソードを交えながら語り合いました。業界の変遷とLive2D技術の進化を振り返る内容に、会場からは笑いや共感の声が上がっていました。

さらに、今年新設された企画「Live2Dキャリアミートアップ！」では、企業担当者とクリエイターが直接対話できる交流スペースを設置。ポートフォリオ相談や採用に関する具体的なディスカッションが行われるなど、実践的な交流の場として活用されていました。

展示エリアには、ツールプロバイダや教育機関によるブースが出展。来場者は最新の制作ツールやサービスを体験しながら、2D表現の可能性を探り、プロ・アマを問わず多くの参加者が交流する姿が見られました。

懇親会とネットワーキング

イベントの締めくくりとして、参加者・出展者・講演者が参加する懇親会も開催。

会場には学生クリエイターから業界のベテランまで幅広い層が集まり、名刺交換や情報交換が活発に行われるなど、Live2Dコミュニティにとって重要なネットワーキングの機会となりました。

今後の展望

Live2D創業20周年を控えて開催された「alive 2025」は、これまでの歩みを振り返る場であると同時に、将来に向けた意思表明の場でもあったようです。イベント全体を通じて、Live2D技術がVTuber領域にとどまらず、ゲーム、映像、インタラクティブコンテンツなど、多様な分野へと広がっている現状と今後の可能性が示されました。

また、「Shape the Future」プロジェクトの一環として、今後もオンライン・オフラインを横断した取り組みや、クリエイター支援施策、業界横断のコラボレーション企画が予定されているとのこと。「alive」は単発のイベントに留まらず、表現と技術の未来を共創するハブとして、その役割をさらに強めていくことが期待されます。

「alive 2025」で描かれたビジョンが、今後どのような形で具体化されていくのか。Live2Dとそのコミュニティが切り拓く次のステージに、引き続き注目が集まりそうです。