Vライバーの機材はスマホだけでよい?必要なものと予算別の構成を解説
Vライバーの機材を調べていると、「一式そろえないと配信できないのでは」と不安になる方もいるのではないでしょうか。実際には、対応するスマートフォンだけで配信できるアプリもあり、最初から高価なマイクやミキサーを買いそろえる必要はありません。
ただし、必要な機材は配信スタイルによって変わります。スマホで雑談配信をする場合と、PCでアバターを動かしたり、家庭用ゲーム機の映像を取り込んだりする場合とでは、用意するものが異なります。アプリごとに対応端末やPC配信の可否、外部機材との接続方法も違うため、まずはやりたい配信と使うアプリを決めることが大切です。
この記事では、Vライバーに必要な機材を、スマホ・PCなどの配信スタイル別に整理します。予算別の構成例をはじめ、マイクやミキサーの選び方、機材のつなぎ方、音声トラブルの対処法まで、初心者向けに解説します。
私の配信者としての経験も記事の途中でお話しするので、参考にしていただけたらなと思います!
スマホ配信とPC配信でどう違う?Vライバーに必要な機材一覧

Vライバーに必要な機材は、スマホで配信するか、PCでアバターを動かすかによって変わります。スマホ向けアプリには外部機材なしで始められるものがある一方、PC配信ではモデルやソフト、トラッキング用の機器なども必要です。
まずは配信スタイルごとの違いを整理しましょう。
スマホ向けアプリは外部機材なしで始められる場合がある
Vライバー向けのアプリには、対応するスマートフォンで配信を始められるものがあります。例として、IRIAMやREALITYのほか、アバター機能を備えたMirrativなどが挙げられます。
ただし、必要なアバターやイラスト、配信方法はアプリによって異なります。アプリ内でアバターを作成できるサービスもあれば、配信用のイラストを自分で用意するサービスもあるため、事前に確認しましょう。
スマホ向けアプリで配信を始める場合、外部マイクやミキサーは必須ではありません。まずは手持ちのスマートフォンで配信を試し、音声や機能に気になる点が見つかってから機材を追加すると、不要な出費を抑えられます。
私も話し相手が欲しくてスマホで気軽に始めたのが最初でした!手軽に始められる方法からスタートするのもおすすめです。
PC配信ではモデルやソフトも用意する
PCでアバターを動かして配信する場合は、PCに加えてモデルや配信ソフト、トラッキング環境などを用意します。
構成によって異なりますが、主に次のようなものを使用します。
- アバターモデル
- マイクまたはヘッドセット
- トラッキングソフト
- 配信ソフト
- トラッキング方法に応じてWebカメラやスマートフォン
表情トラッキングには、Webカメラのほか、対応するスマートフォンを使えるソフトもあります。Webカメラを必ず購入するのではなく、使用するトラッキングソフトの対応環境を確認してから選びましょう。
配信スタイル別に必要な機材を一覧で確認する
配信スタイルごとに、主に使用する機材をまとめました。実際に必要なものはアプリや配信方法によって異なるため、表は目安としてご覧ください。
| 配信スタイル | 主な端末 | 音声機材 | トラッキング機器 | その他 |
|---|---|---|---|---|
| スマホで雑談・音声配信 | 対応スマホ | 内蔵マイクでも可 | 音声のみなら不要 | スマホスタンド |
| スマホで音質を整える | 対応スマホ | 外部マイク | アプリによる | 変換アダプター・有線イヤホン |
| スマホで歌枠・BGM配信 | 対応スマホ | 必要に応じて外部マイク・ミキサー | アプリによる | 接続方法に応じてBGM再生用端末・ケーブル |
| PCでアバター配信 | PC | 内蔵マイクまたは外部マイク | Webカメラまたは対応スマホ | 配信・トラッキングソフト |
| PCでゲーム実況 | PC | 内蔵マイクまたは外部マイク | 配信方法による | 配信ソフト・家庭用ゲーム機では必要に応じてキャプチャーボード |
機材を買う前にアプリの対応環境を確認する
機材をそろえる前に、使用するアプリが自分の端末に対応しているかを確認しておきましょう。端末が動作環境を満たしていなければ、機材を追加してもアプリ自体が正常に動作しない可能性があります。
主な確認項目は次のとおりです。
- 対応OSと推奨端末
- PC配信への対応
- タブレットへの対応
- 外部マイクやミキサーの利用可否
- BGMや画面共有の仕様
- 通信環境の安定性
PC配信への対応状況もアプリによって異なります。たとえばIRIAMにはPC向け公式アプリがない一方、MirrativはOBSを使ったPC配信に対応しています。REALITYにも、OBSと公式プラグインを利用するゲーム実況機能があります。
インターネット回線は、速度だけでなく安定性も大切です。Wi-Fiが不安定な場合は、別のWi-Fiやモバイル回線へ切り替えると改善することもあります。ただし、モバイル回線を使う際はデータ通信量に注意してください。
動作環境や対応機能は変更されることがあります。端末や機材を購入する前に、使用するアプリの公式ページで最新情報を確認しましょう。
次は、それぞれの機材にどんな役割があるのか、種類ごとの選び方を見ていきましょう。
Vライバー配信で使う機材は?種類ごとの選び方

機材は、価格や評判だけでなく、自分の配信内容や使用する端末に合うかどうかで選ぶことが大切です。ここでは、マイクやミキサー、イヤホン、トラッキング機器などの役割と選び方を順番に解説します。
マイクは種類・指向性・接続方式で選ぶ
Vライバー配信で使われるマイクには、主にダイナミックマイクとコンデンサーマイクがあります。それぞれに特徴はありますが、マイクの種類だけで音の聞こえ方が決まるわけではありません。
| 種類 | 一般的な特徴 | 選ぶときの目安 |
|---|---|---|
| ダイナミックマイク | 比較的丈夫で、口元に近づけて使う製品が多い | マイクを口元の近くに置き、声を中心に拾いたい場合 |
| コンデンサーマイク | 高域の反応に優れ、細かな音の変化を拾いやすい製品が多い | 比較的静かな環境で、声のニュアンスまで収録したい場合 |
あわせて確認したいのが指向性です。指向性とは、マイクがどの方向から来る音を拾いやすいかを示すものです。
正面の音を拾いやすい単一指向性は、自分の声を中心に収録したい配信で候補になります。無指向性は全方向の音を拾うため、周囲の雰囲気も含めて収録したい場面などで使われます。
ただし、周囲の音がどの程度入るかは指向性だけで決まりません。口元との距離、入力ゲイン、部屋の反響なども関係するため、実際の配信環境まで考えて選びましょう。
配信中の操作性を重視するなら、物理ボタンやタッチパネルでミュートできる製品も候補です。咳や生活音が入りそうなときに、手元でマイク音を止められます。
接続方式は、主に次の3つです。
- XLR:ミキサーやオーディオインターフェイスへつなぐ方式。XLR入力とマイクプリアンプを備えた機器が必要
- USB:PCや対応するスマートフォンへ接続する方式。使用する端末やアプリへの対応を確認する
- 3.5mm:対応するマイク入力端子へつなぐ方式。3極・4極やCTIA規格、プラグインパワーへの対応を確認する
機材構成を考える際の候補例として、次のようなマイクがあります。
| 製品 | 種類 | 接続 | 別途必要なもの・注意点 |
|---|---|---|---|
| Behringer XM8500 | ダイナミック | XLR | XLRケーブルと、マイク入力を備えたミキサーなどが必要 |
| SHURE SM58 | ダイナミック | XLR | XLRケーブルとミキサーなどが必要。固定する場合はスタンドも用意 |
| SHURE MV7+ | ダイナミック | USB-C・XLR | USB接続では対応端末を確認。XLR接続ではケーブルとミキサーなどが必要 |
| Audio-Technica AT2020(XLRモデル) | コンデンサー | XLR | XLR入力と48Vファンタム電源を備えた機器が必要 |
これらは構成例であり、すべての配信アプリでの動作が保証されているわけではありません。購入前にメーカーが案内する対応端末やOSを確認し、本番前には音声テストを行いましょう。
ミキサー・オーディオインターフェイスは配信内容で選ぶ
初心者向けに整理すると、オーディオインターフェイスはマイクなどの音声をデジタル信号へ変換し、PCやスマートフォンへ取り込む役割が中心です。
一方、ミキサーはマイクやBGMなど複数の音をまとめ、音量バランスを調整するために使います。ただし、両方の機能を備えた製品もあるため、製品名だけで判断することはできません。
XLRマイクを使いたい場合や、マイク音とBGMのバランスを配信中に調整したい場合は、次の項目を確認しましょう。
- スマートフォンやPCとの接続方法
- マイク入力端子の種類
- BGM用の入力端子
- ファンタム電源への対応
- ヘッドホン端子
- Loopback機能
- 外部電源の要否
Loopbackは、PCやスマートフォンで再生している音を、マイク音とまとめて配信側へ送るための機能です。対象になる音や設定方法は製品によって異なり、接続構成によっては使用しない場合もあります。
XLR接続のコンデンサーマイクは、製品によって48Vファンタム電源を必要とします。使用するマイクの電源仕様を確認してください。
スマートフォンと接続する場合は、ミキサーへの外部給電が必要な機種もあります。本体だけでなく、ケーブルや電源まで含めて確認しましょう。
イヤホン・ヘッドホンと周辺機材も確認する
自分の声とBGMのバランスを確認するため、有線イヤホンやヘッドホンも用意しましょう。音漏れを抑えたい場合は、密閉型のヘッドホンも候補になります。
Bluetooth接続では、無線通信の特性によって音声が遅れて聞こえる場合があります。リアルタイムで音を確認する用途では、有線タイプを基本に考えると分かりやすいでしょう。
本体以外に必要になりやすい周辺機材は、次のとおりです。
| 周辺機材 | 主な用途 |
|---|---|
| マイクスタンド・アーム | マイクと口元の距離を保ちやすくする |
| ポップガード | 息が直接当たることで生じる破裂音を抑える |
| スマホスタンド | 端末を安定した位置に固定する |
| XLRケーブル | XLRマイクとミキサーなどを接続する |
| 変換アダプター | 端末の端子と機材の接続方式を合わせる |
| 外部電源 | 機種や接続方法に応じてミキサーへ給電する |
変換アダプターは、端子の形だけでなく、音声の入力と出力に対応しているかも確認が必要です。充電専用の製品では、マイク音を端末へ送れません。
表情トラッキング用のカメラやスマホを選ぶ
アバターへ表情を反映させる方法は、使用するアプリやトラッキングソフトによって異なります。
スマホ向けアプリには、端末のインカメラで表情を読み取るものがあります。この場合、別途Webカメラを用意する必要はありません。
PCでトラッキングソフトを使う場合は、Webカメラのほか、対応するスマートフォンを利用できることもあります。Live2Dモデル向けのVTube Studioでは、WebカメラまたはiPhone・Android端末を使った顔のトラッキングに対応しています。
必要な解像度やフレームレートは、使用するソフトによって異なります。たとえばVTube Studioでは、Webカメラの解像度は1280×720以上、フレームレートは15〜30fpsが目安として案内されています。
カメラの性能だけでトラッキングの精度が決まるわけではありません。顔がカメラの範囲内に収まっているか、目や口を遮るものがないか、ソフトの設定が合っているかも確認しましょう。
家庭用ゲーム機を配信する場合は映像の取り込み方を確認する
ゲーム実況では、遊ぶゲームの種類によって映像の取り込み方が変わります。
| ゲームの種類 | 主な取り込み方 |
|---|---|
| PCゲーム | 配信ソフトのゲームキャプチャーやウィンドウキャプチャー |
| 家庭用ゲーム機 | キャプチャーデバイスまたは対応するリモートプレイ機能 |
| スマホゲーム | アプリの画面共有機能やゲーム配信機能 |
同じPCで動かしているPCゲームは、配信ソフトのゲームキャプチャーなどで取り込めるため、通常はキャプチャーボードを必要としません。
家庭用ゲーム機の映像をPCへ取り込むには、キャプチャーデバイスを使う方法と、PS Remote Playなどの対応機能を利用する方法があります。
Nintendo Switchをキャプチャーデバイスへ接続する場合は、テレビ出力に対応した本体とドックが必要です。Switch Liteはテレビ出力に対応していないため、一般的なキャプチャーデバイスでは映像を取り込めません。
スマホゲームを配信する場合は、使用するアプリが画面共有やゲーム配信に対応しているかを確認しましょう。
機材ごとの選び方が分かったところで、次はどのくらいの予算でそろえられるのかを見ていきましょう。
Vライバーの機材はいくらかかる?予算別の構成例

Vライバーの機材をそろえる際、気になるのが費用です。ここでは、2026年7月時点の価格をもとに、機材を追加する場合の予算目安と構成例を紹介します。
| 追加予算の目安 | 構成例 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 0円 | 手持ちの対応スマホ・内蔵マイク | まずスマホ配信を試したい人 |
| 5,000〜15,000円前後 | スマホ対応マイク・必要に応じて変換アダプター | 内蔵マイクの音や位置が気になる人 |
| 30,000〜60,000円前後 | XLRマイク・ミキサー・ケーブル・電源 | 歌枠やBGMの音を調整したい人 |
価格は、選ぶ製品や接続方法によって変わります。マイクやミキサー本体だけでなく、ケーブル、変換アダプター、スタンド、外部電源などの費用も含めて考えましょう。
追加費用0円:手持ちのスマホで配信を試す
対応するスマートフォンをすでに持っていれば、外部マイクやミキサーを買い足さずに配信を試せます。ただし、アプリによってはイラストやアバターモデルなどを別途用意する場合があります。
スマートフォンを安定した位置に固定し、アプリの案内に沿って端末との距離や角度を調整しましょう。エアコンやテレビ、屋外の音が入りにくい場所を選ぶことも大切です。
一度配信してみると、声の音量や周囲の雑音、BGMの必要性など、改善したい部分が見えてきます。気になる点を把握してから機材を選べば、不要なものを先に買ってしまうことも避けやすくなるでしょう。
5,000〜15,000円前後:スマホ対応マイクを検討する
内蔵マイクの音や位置が気になる場合は、外部マイクを検討します。この価格帯では、襟元に取り付けるピンマイクや、スマートフォン向けに設計されたマイクなどが候補です。
購入前には、端子の形だけでなく、次の点も確認しましょう。
- 音声入力に対応しているか
- 使用するOSや端末に対応しているか
- 変換アダプターが必要か
- 使用するアプリで動作確認情報があるか
端子の形が合っていても、音声入力に対応していない変換アダプターではマイクを利用できません。メーカーが案内する対応端末やOSを確認しましょう。
配信アプリ単位の動作が保証されていない場合もあるため、購入後は本番前に音声テストを行ってください。
30,000〜60,000円前後:マイクとミキサーなどをそろえる
歌枠に挑戦したい場合や、マイク音とBGMのバランスを手元で調整したい場合は、XLRマイクと配信用ミキサーなどを組み合わせる構成が候補になります。
構成によって異なりますが、次のような機材や周辺用品を使用します。
- XLRマイク
- ミキサーまたはオーディオインターフェイス
- XLRケーブル
- 有線イヤホン・ヘッドホン
- スマホ接続用ケーブル
- 必要に応じて変換アダプター
- 機種や接続方法に応じて外部電源
- 必要に応じてBGM再生用端末
- マイクスタンドやポップガード
BGMを取り込みたい場合は、BGM用の入力端子やLoopbackなど、目的に合った機能を備えているかも確認しましょう。
配信用ミキサーでは、YamahaのAG03MK2などが構成例のひとつです。ただし、必要なケーブルや給電方法は機種によって異なります。使用する端末に対応しているか、メーカーの案内を確認してから選んでください。
IRIAMでAG03シリーズを使う場合の詳しい接続手順についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
>>IRIAM(イリアム)配信機材の必要なものガイド!予算別おすすめセットも解説
PC配信の予算は使用できるPCの有無で大きく変わる
PC配信の費用は、使用できるPCをすでに持っているかどうかで大きく変わります。手持ちのPCを使える場合は、本体の購入費を抑えられます。
ただし、マイクやトラッキング機器に加え、アバターモデルやソフトの有料機能などに費用がかかることもあります。新たにPCを購入する場合は、さらにPC本体の費用も必要です。
求められるPC性能は、使用する配信ソフトやアバターモデル、ゲームの負荷、配信画質などによって変わります。同じアバター配信でも、雑談を中心とした構成と、ゲーム画面や複数の映像を扱う構成では必要な性能が異なります。
PC配信で使うソフトの選び方については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
>>VTuber配信ソフトのおすすめは?無料ソフトから便利ツール・目的別の選び方も紹介!
必要な機材が見えてきたら、次は実際のつなぎ方を確認していきます。
Vライバーの機材はどうつなぐ?基本の接続方法

機材をそろえたあとにつまずきやすいのが、端末との接続です。ここでは、マイクをスマートフォンへ直接つなぐ方法から、ミキサーやBGM再生用端末を加える構成、PC配信の基本的な接続までを順番に解説します。
接続前に端子・対応環境・必要な電源を確認する
接続を始める前に、使用する端末と機材の仕様を確認しておきましょう。
- 配信アプリの動作環境を満たしているか
- スマートフォンの端子がLightning・USB-C・3.5mmのどれか
- 使用する機材が対応しているOS・端末
- 必要なケーブルの種類
- 変換アダプターが音声の入力と出力に対応しているか
- ミキサーやオーディオインターフェイスへの外部給電が必要か
- 配信中にスマートフォンへ給電できる構成か
- アプリのマイク権限とミュート設定
外部機器は、端末やOS、変換アダプターとの組み合わせによって正常に動作しない場合があります。メーカーが案内する対応環境を確認してから接続しましょう。
スマホに対応マイクを直接つなぐ方法
最もシンプルなのは、スマートフォンに対応マイクを直接つなぐ構成です。接続する機器が少ないため、音が入らない場合も原因を切り分けやすくなります。
スマホ対応マイク → 必要に応じて変換アダプター → 配信用スマホ
LightningやUSB-Cの変換アダプターを使う場合は、端子の形だけでなく、音声入力に対応しているかも確認してください。充電専用のケーブルや変換アダプターでは、マイク音を端末へ送れません。
USBマイクは、すべてのスマートフォンや配信アプリで利用できるとは限りません。3.5mm接続の場合も、プラグの極数や規格が端末側の仕様に合っている必要があります。
接続後は録音アプリなどを使い、外部マイクから音を録音できるか確認します。そのうえで配信アプリのマイク権限やミュート設定を確認し、実際の配信に音が届いているかテストしましょう。
スマホにミキサーとBGM再生用端末をつなぐ方法
別端末のBGMを取り込んだり、マイク音とBGMのバランスを手元で調整したりする場合は、ミキサーを加えた構成が候補になります。
マイク → ミキサー → 配信用スマホ
BGM再生用端末 → ミキサーの入力端子
アプリによっては、配信用スマホと同じ端末で、別アプリのBGMをバックグラウンド再生できない場合があります。その場合は、パソコンやタブレット、使用していないスマートフォンなどをBGM再生用端末として利用します。たとえばIRIAMは、同じ端末の別アプリからBGMを再生しながら配信する方法に対応していません。
BGMの音量をどこで調整するかは、使用する端子やミキサーによって異なります。再生端末側の音量も確認し、配信前にマイクとのバランスを調整しましょう。
市販音源や他者が制作した音源を使う場合は、楽曲の著作権だけでなく、実演家やレコード製作者が持つ著作隣接権も関わります。フリー音源でも、ライブ配信や収益化への利用、クレジット表記などの条件を配布元の規約で確認してください。アプリ独自の楽曲利用ルールや報告手順が設けられている場合もあります。
概要欄がないアプリでは、BGMの著作者の記載をプロフィール欄に書くなどの工夫が必要です!
ミキサーは端末と機種に合う方法で接続する
ミキサーとスマートフォンの接続方法は、使用する機種によって異なります。同じミキサーでも、iPhoneとAndroidで必要なケーブルが変わることがあるため注意しましょう。
たとえばYamahaのAG03MK2では、端末に応じて次のように接続します。
Lightning端子のiPhone: AG03MK2 → 付属USBケーブル → Apple製Lightning – USB 3カメラアダプタ → iPhone
USB-C端子のiPhone: AG03MK2 → USB-C to USB-Cケーブル → iPhone
Android: AG03MK2 → CTIA規格の3.5mm・4極ステレオミニケーブル → Android
AG03MK2はAndroid端末とのUSB音声入出力に対応していません。イヤホン端子のないAndroid端末では、音声の入力と出力に対応したUSB-C変換アダプターが必要です。また、Androidへ送られる音声はモノラルになります。
AG03MK2をスマートフォンへ接続する場合は、本体へ5V・1A以上の外部給電も行います。これはAG03MK2を使う場合の例であり、ほかのミキサーでは必要なケーブルや電源が異なります。必ずメーカーの取扱説明書を確認してください。
IRIAMでAG03シリーズを使う場合の詳しい接続手順についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。
>>IRIAM(イリアム)配信機材の必要なものガイド!予算別おすすめセットも解説
PCでアバターやゲーム画面を配信する基本構成
利用するサービスがPC配信に対応している場合は、音声やアバター映像、ゲーム画面などを配信ソフトへ集めます。
XLRマイクを使う場合: XLRマイク → オーディオインターフェイス → PC
USBマイクを使う場合: USBマイク → PC
トラッキングの構成例: Webカメラまたは対応スマホ → トラッキングソフト → PC
アバター映像・マイク音・ゲーム画面 → 配信ソフト → 配信サービス
家庭用ゲーム機の映像を取り込む場合は、キャプチャーデバイスを使う方法と、対応するリモートプレイ機能を利用する方法があります。
キャプチャーデバイスを使う場合: ゲーム機 → キャプチャーデバイス → PC → 配信ソフト
トラッキングソフトで動かしたアバターは、映像ソースとして配信ソフトへ取り込みます。具体的な取り込み方法は、使用するソフトの組み合わせによって異なるため、それぞれの公式ドキュメントを確認しましょう。
配信ソフトの選び方や設定についてはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
>>VTuber配信ソフトのおすすめは?無料ソフトから便利ツール・目的別の選び方も紹介!
接続が終わったら、配信を始める前に音声テストを行いましょう。次章では、音が出ない場合の確認方法を解説します。
Vライバー配信で起こりやすい機材トラブルと対処法

機材をつないだのにマイクの音が入らない、BGMだけが配信に乗らないといったトラブルは、確認する順番を決めておくと原因を切り分けやすくなります。
症状ごとの確認箇所と対処法を、早見表にまとめました。ミキサー固有の設定は、前章と同じくAG03MK2を例に補足します。
| 症状 | 主な確認箇所 | 対処 |
|---|---|---|
| 外部マイクの音が入らない | マイク権限・ミュート設定・端子・変換アダプター | 権限と設定を確認し、外部機器を外して本体マイクで試す |
| ミキサーの電源が入らない | 電源ランプ・外部給電 | 機種の仕様に合った電源を接続する |
| スマホへミキサーの音が送られない | ケーブル・接続方式・変換アダプター | 使用するミキサーと端末に合った接続方法を確認する |
| マイクの音が小さい | 入力ゲイン・フェーダー・口元との距離 | ゲインを少しずつ上げ、マイクの位置も見直す |
| マイクの音が割れる | 入力レベル表示・入力ゲイン | ゲインを下げ、必要に応じてPADなどの設定を確認する |
| BGMが配信に乗らない | 入力端子・再生端末の音量・出力設定 | ケーブルと端末音量を確認し、接続構成に合った設定へ変更する |
| ハウリングが起きる | スピーカー・モニター方法・音声の返し設定 | 有線イヤホンを使い、音が循環する設定になっていないか確認する |
| 音が途切れる | 外部機器・回線・端末の状態 | 外部機器を外し、アプリと端末を再起動して回線を切り替える |
まずは権限・再起動・最小構成を確認する
音がまったく入らない場合は、細かな設定を変える前に、マイク権限やミュート設定から確認しましょう。
最初に、配信画面でマイクがオフになっていないか、端末の設定でアプリへのマイク権限が許可されているかを確認します。問題が見当たらなければ、アプリと端末を再起動してください。
それでも改善しない場合は、外部マイクやミキサーをいったん取り外し、スマートフォン本体のマイクだけで音が届くか試します。
本体マイクでは問題なく配信できる場合、外部マイクやケーブル、変換アダプター、ミキサーの設定などに原因がある可能性が高まります。外した機器を一つずつ接続し直し、どの段階で音が入らなくなるかを確認しましょう。
本体マイクでも音が届かない場合は、使用しているアプリの公式ヘルプを確認します。音が途切れる場合は、アプリと端末の再起動に加え、Wi-Fiとモバイル回線の切り替えも試してください。
たとえばIRIAM公式では、音が届かない・途切れる場合の対処として、アプリと端末の再起動、回線の切り替え、外部機器を外した確認、ミュート設定の確認が案内されています。
マイクの音が小さい・割れるときは入力レベルを調整する
マイクの音量には、機材側の設定だけでなく、マイクと口元との距離も関係します。
入力ゲインを調整できるミキサーやオーディオインターフェイスでは、声を出しながら少しずつゲインを上げましょう。あわせて、マイクから離れすぎていないかも確認します。
反対に、音が割れたり歪んだりする場合は、入力レベルが高すぎる可能性があります。入力レベルが大きすぎることを示す表示があれば、それを目安にゲインを下げてください。
AG03MK2では、大きな声を出したときにPEAKランプが一瞬点灯する程度を目安にGAINを調整します。頻繁に点灯する場合はGAINを下げ、必要に応じてPADの設定も確認しましょう。
高価なマイクへ買い替える前に、まずはマイクとの距離と入力設定を見直すことが大切です。
BGMやハウリングのトラブルは接続と設定を見直す
BGM再生用端末では音が出ているのにリスナーへ届かない場合は、ケーブルの差し込み、再生端末側の音量、ミキサーの入力端子を確認します。
機種によっては、どの音を配信側へ送るかを切り替える出力設定もあります。AG03MK2では、AUX端子などから入力したBGMをマイク音とまとめて送る場合、STREAMING OUTのINPUT MIXが設定例のひとつです。USB接続した端末内の音を戻す場合など、接続方法によって適切な設定は変わります。
ハウリングは、スピーカーから出た音をマイクが再び拾い、音が繰り返し増幅されることで起こります。この場合はスピーカーを使わず、有線イヤホンやヘッドホンで音を確認しましょう。
一方、Loopbackなどの設定によって音が循環している場合は、有線イヤホンへ替えるだけでは解決しません。どの端末から入った音を、どこへ戻しているのかを確認してください。
AG03MK2でDAWソフトを使う場合、LOOPBACKの設定によっては音のループが生じることがあります。Yamahaは、この場合にDRY CH1-2またはINPUT MIXを選ぶよう案内しています。
ここまで試しても改善しない場合は、機器を一つずつ外して最小構成に戻し、原因を切り分けます。それでも解決しないときは、使用するアプリや機材メーカーの問い合わせ窓口へ相談しましょう。
スマホ配信は事前に音声チェックしづらいので、友達に協力してもらったりリスナーさんに確認してもらったりしていました
続いて、機材を購入する際に気になりやすい疑問へ回答します。
Vライバーの機材に関するよくある質問

最後に、Vライバーの機材を選ぶ際に迷いやすいポイントへ回答します。
配信機材は中古で買っても大丈夫?
予算を抑えたい場合は、中古の配信機材も選択肢になります。ただし、新品よりも故障や付属品不足のリスクがあるため、購入前に次の点を確認しましょう。
- 型番と世代が希望する製品と一致しているか
- 入出力端子やファンタム電源などが動作確認済みか
- ツマミやフェーダーを動かしたときに雑音が出ないか
- USBケーブルや電源ケーブルなどの付属品がそろっているか
- 使用する端末やOSに対応しているか
- 保証や返品に対応しているか
ネットで購入する場合は、動作確認済みと書かれていても、どの機能まで確認されているか分からないことがあります。確認内容が詳しく記載された販売店や、返品条件が設けられている店舗を選ぶと安心です。
中古マイクは口元に近づけて使用するため、グリルやウインドスクリーンの汚れ・におい・劣化も確認しましょう。交換用のパーツを入手できるか調べておくと、購入後も清潔な状態へ整えやすくなります。
PCとスマホはどちらで配信するのがおすすめ?
どちらが優れているというものではなく、やりたい配信の内容によって変わります。
スマホ配信は、次のような場合に向いています。
- 手持ちの端末で始めたい
- 雑談やアプリ内のアバターを使った配信が中心
- 複雑な設定を避けたい
PC配信は、次のような場合に向いています。
- ゲーム実況をしたい
- 配信画面を作り込みたい
- Live2Dモデルやトラッキングソフトを使いたい
- 複数の映像や音声をまとめて管理したい
まずはスマホで配信を始めて、活動の幅を広げたくなった段階でPC環境を整える進め方もあります。段階的に移行すれば、初期の出費を抑えながら必要な機材を見極められるでしょう。
ただし、PC配信への対応状況はアプリによって異なります。PC向けの公式アプリがないサービスもあるため、利用する予定のアプリが対応しているかを先に確認しておきましょう。
まとめ
Vライバーに必要な機材は、使うアプリや配信方法によって異なります。スマホ向けアプリには、外部マイクやミキサーを買い足さずに始められるものもあります。一方、PCでアバターを動かす場合は、機材に加えてアバターモデルやトラッキングソフト、配信ソフトなどを用意するのが一般的です。
機材を選ぶときは、本体の価格だけでなく、ケーブルや変換アダプター、外部電源まで含めて考えましょう。使用する端末やアプリ、機材の組み合わせによって接続方法や対応状況が異なるため、購入前の確認と配信前の音声テストも欠かせません。BGMを使う場合は、配布元の利用規約に加え、著作権・著作隣接権や配信アプリのルールも確認してください。
まずは手持ちの端末や機材で一度配信を試してみましょう。声やBGM、操作性で気になる部分が見えてから必要なものを追加すると、不要な出費を抑えながら、自分に合った配信環境を整えやすくなります。




