Facecam NeoとFacecam 4K、写りはどこまで違う?Key Light Neo/Key Light Air MK.2とあわせて検証
配信画面に映る自分の顔が、なんだか暗くてぼやけて見える。そんなふうに感じたことはありませんか。
顔に影ができて表情が伝わらない、部屋の照明だけだと肌がくすんで見える、切り抜きにしたときに顔がぼやける。配信を始めたばかりの人の多くが、この壁にぶつかります。
その悩みを解決するために、まず見直したいのがカメラと照明です。
Elgatoのカメラと照明にはそれぞれ複数のモデルがあり、組み合わせ方はいくつもあります。
今回はその中から、カメラはFacecam NeoとFacecam 4K、照明はKey Light NeoとKey Light Air MK.2の4製品を選びました。カメラも照明も、価格帯の違う2モデルを並べています。配信者の視点から、実際に撮って比べてみました!

この記事の要点
- Facecam Neoは10,180円。明るいレンズのおかげで暗い部屋でもノイズが少なく、フルHD配信の普段使いなら不足はありません
- Facecam 4Kは31,980円。毛穴まで見える精細さが持ち味で、4Kの配信や録画で顔を大きく見せる人に向きます
- 暗い場所でノイズが少なかったのは、価格の安いFacecam Neoのほうでした。センサーの大きさよりレンズの明るさが効いています
- 照明はKey Light Neoが14,980円、Key Light Air MK.2が23,780円。Air MK.2は30W級のPD電源をつながないと、公称の2,100ルーメンを出し切れません
はじめに|検証した4製品と比べ方
今回検証したのは、Elgatoのカメラ2台と照明2台です。組み合わせをまるごと見比べるのではなく、カメラ2台は同じ照明のもとで、照明2台は同じカメラで、片方ずつ入れ替えて比べました。こうすると、写りの違いがカメラによるものなのか照明によるものなのかを切り分けられます。
見るポイントは、映像の精細さ、暗い部屋でのノイズの出方、照明の明るさの3つです。
| 製品 | 種類 | 価格 | 主なスペック |
|---|---|---|---|
| Facecam Neo | カメラ | 10,180円 | フルHD・60fpsまで、レンズf/2.0 |
| Facecam 4K | カメラ | 31,980円 | 4K・60fpsまで、レンズf/4.0 |
| Key Light Neo | 照明 | 14,980円 | 最大1,000ルーメン |
| Key Light Air MK.2 | 照明 | 23,780円 | 最大2,100ルーメン |




📘 用語メモ|MJPG
動画の圧縮方式の一つです。Facecam 4Kの4K・60fpsは、この形式でのみ撮影できます。
セットアップはどちらもシンプルでした。
カメラをUSB-Cで接続し、画質を調整する純正アプリのElgato Camera Hubを起動すると、すぐに一覧に表示されます。OBSのソースにもそのまま追加できました。ドライバー探しや設定に迷う場面は特にありません。
照明は取り付け方が2つで違います。Key Light Neoは付属のモニターマウントで画面の上に載せ、Key Light Air MK.2は付属のクランプでデスクの端に固定します。どちらも工具は要らず、位置を決めるだけで終わりました。
テスト条件|共通環境
検証日:2026年7月27日〜29日
検証PC:MacBook Pro 16インチ M3 Max
使用ソフト:Elgato Camera Hub(画質比較のスナップショット取得)/OBS Studio(ソース追加・表示確認)/Elgato Control Center(照明の出力設定)
ファームウェア:Facecam 4K 2.32.0000/Facecam Neo 1.79.0162
撮影環境:外光を遮断できる部屋・同一時間帯で統一し、被写体と背景も固定
※価格は検証時点のものです。今後変わる可能性があります。
カメラの画質はどこまで違うのか
等倍で見ると精細さの差ははっきり出る
同じ構図を、Facecam NeoはフルHD・60fps、Facecam 4Kは4K・60fpsで撮影し、同じ位置を等倍まで拡大して見比べました。4Kは毛穴や産毛、肌のきめまで写り込むほど精細で、瞳に映る光の点までくっきり残ります。Neoは滑らかですが、そのぶん情報量は少なめです。
配信画面の大きさで並べて見るかぎり、どちらがどちらか言い当てるのは難しいと感じました。差がはっきり出るのは、切り抜き動画やサムネイルで顔を画面いっぱいに使ったときです。髪の毛の1本1本や肌のきめがそのまま残るかどうかが変わります。
なお、Facecam 4KでHDR撮影を有効にすると、解像度は4K・30fpsまで下がります。4K・60fpsのまま使いたい場合はHDRをオフにしてください。

暗い部屋で強かったのは価格の安いFacecam Neo
同じ照明・同じシャッター速度のまま、適正露出になるISO感度を比べました。
📘 用語メモ|適正露出とISO感度
適正露出は、映像が明るすぎず暗すぎず、ちょうどよい明るさで写っている状態のことです。ISO感度は映像を明るくするための増幅の度合いで、数字が大きいほど暗い場所でも写せる代わりに、粒状のノイズが増えます。
| 条件 | Facecam Neo | Facecam 4K |
|---|---|---|
| 通常の明るさ | ISO100 | ISO603 |
| 照明を消した状態 | ISO414 | ISO3273 |
暗くするほど差は開きました。等倍で見ると、Facecam 4KはISO3273で肌や背景に粒状のノイズが目立ちます。一方のNeoはISO414のままで、かなり滑らかでした。
センサーはFacecam 4Kのほうが大きく、1/1.8型に対してNeoは1/2.9型です。それでもノイズが少なかったのはNeoのほうでした。
理由はレンズの明るさにありそうです。Neoのレンズはf/2.0、4Kはf/4.0で、取り込める光の量にすると4倍、写真で言う2段分の差があります。センサーの大きさの差を逆転してしまうくらい、この2段は大きいということのようです。

色味は4Kがやや鮮やか、Neoは落ち着いた発色
同じ照明の下で撮り比べると、4Kは彩度と血色感がやや強め、Neoは落ち着いた発色でした。
4Kの配信や録画をアーカイブとして残す人は精細さの差に気づきやすそうですが、フルHD配信がメインなら差はそれほど気にならないはずです。
テスト条件|カメラの画質比較
照明:Key Light Air MK.2で固定。両カメラとも同じ明るさ・同じ位置で撮影
カメラ設定:手動固定。シャッター1/60秒・ホワイトバランス5300K・シャープネス50%
撮影解像度:Facecam NeoはフルHD・60fps、Facecam 4Kは4K・60fps/MJPG
比較方法:同一構図をCamera Hubのスナップショットで取得し、同じ位置を等倍クロップで比較
明るさの比較:ISO感度だけを変えて、適正露出になる値を記録
※ピクチャー設定のうちコントラストと彩度は両機で完全にはそろっていません。色味の違いがカメラ自体の個性なのか設定の差なのかは厳密に切り分けられていないため、参考としてご覧ください。
照明は明るさの上限と電源で差が出る
続いて照明を比べます。Key Light NeoとKey Light Air MK.2です。
| 項目 | Key Light Neo | Key Light Air MK.2 |
|---|---|---|
| 明るさ | 1,000ルーメン | 2,100ルーメン |
| 色温度 | 2,900〜7,000K | 2,900〜7,000K |
| 消費電力 | 最大15W | 最大30W |
| 価格 | 14,980円 | 23,780円 |
明るさはどちらも公称値で、給電するワット数によって変わります。
Key Light Neoの1,000ルーメンは3A・最大12Wの電源アダプター使用時、Key Light Air MK.2の2,100ルーメンは27W以上を入力したときの値です。
📘 用語メモ|ルーメン
照明の明るさを表す単位です。数字が大きいほど明るくなります。
同じ設定で並べると見た目の差はわずか
同じFacecam 4Kで撮影位置とカメラ設定を固定し、照明だけを入れ替えて撮り比べました。顔を挟んで左右45度、目線よりやや上から見下ろす角度で60cm離し、明るさ60%・色温度5400Kにそろえています。
結果は、この設定では見た目の差はわずかでした。並べてようやく気づく程度で、肌の色味も、明るさも、かなり近いです。

Key Light Air MK.2はPD電源をつないで本領が出る
ただ、この条件ではAir MK.2の本領は出ていません。
照明を最大の明るさに設定したうえで給電方法だけを変えて、顔が同じ明るさに写るのに必要なISO感度を測りました。照明が暗いほど大きなISO感度が必要になるので、この数字が小さいほど照明が実際に明るく光っているという意味になります。
ノートパソコンのUSB-CポートにつないだときはISO603、30W以上のPD対応電源につないだときはISO347でした。約1.74倍の差があり、PD電源のほうが実際に明るく光っています。パソコンに挿しただけでは、公称2,100ルーメンの実力を出し切れていないことになります。
公式のスペックでも、2,100ルーメンを出すには27W以上の入力が必要とされていて、製品ページでは30W以上の電源が案内されています。Air MK.2を選ぶなら、電源もセットで用意しておくと安心です。
📘 用語メモ|PD電源
USB-Cで大きな電力を送れる規格に対応した電源のことです。スマートフォンやノートパソコン向けの高出力なUSB-C充電器やモバイルバッテリーが該当します。
窓明かりが入る部屋でも顔の写りは崩れない
窓明かりや部屋の照明が残る環境でも両方試しましたが、どちらも顔にできる影をやわらげてくれて、肌が黄色っぽく写ったり青白く写ったりすることもありませんでした。


9,000円弱の価格差は、明るさの上限とパネルの大きさに出ていました。しかし、それを引き出すには別売りのPD電源という一手間が必要です。
手軽に始めたいならKey Light Neo、配信環境を作り込んでフル性能まで使い切りたいならKey Light Air MK.2、という選び方になりそうです。
テスト条件|照明比較
カメラ:Facecam 4Kに固定
照明の設置:顔を挟んで左右45度・目線よりやや上から下向き・距離約60cm
照明の設定:明るさ60%・色温度5400Kに統一
給電の比較:Elgato Control Centerで出力100%に設定し、1灯ずつ点灯して測定
※給電の比較はKey Light Air MK.2を2灯用意し、1灯をノートパソコンのUSB-Cポート、もう1灯を30W以上のPD電源につないで測定しました。
まとめ
こんな人におすすめ
ここまでの検証を踏まえると、それぞれが向いているのは次のような人です。
Facecam Neo
- フルHDの配信がメインで、まず手軽に顔映りを良くしたい人
- 暗い部屋で配信することが多く、ノイズの少ない映像がほしい人


Facecam 4K
- 切り抜き動画やサムネイルで顔を大きく使う人
- 4Kで配信やアーカイブを残したい人


Key Light Neo
- モニターの上に載せて、置き場所を増やしたくない人
- パソコンにつないだだけで手軽に使いたい人


ただし、パソコンから給電した場合の明るさは最大700lm程度です。公称の1,000lmを出すには、別売りの3A電源アダプターが必要になります。
Key Light Air MK.2
- 30W以上のPD電源を用意して、最大の明るさまで使いたい人
- デスクの端にクランプで立てて、高さを調整したい人


パソコンのUSB-Cポートだけで照明を動かすつもりなら、Key Light Air MK.2の価格差は活かしきれません。その場合はKey Light Neoのほうが噛み合います。
価格差は精細さと照明の明るさに出る
今回の検証で一番印象に残ったのは、価格差がそのまま画質の優劣に直結しているわけではなかった点です。センサーの大きいFacecam 4Kのほうが暗い場所でも有利だろうと予想していたのですが、実際はレンズの明るさの差で、Neoのほうがノイズの少ない映像になりました。
価格差がはっきり効いてくるのは、映像の精細さと照明の最大出力の2点です。4Kは毛穴まで見える精細さがあり、Key Light Air MK.2は30W以上の電源を用意すれば公称通りの明るさが出ます。カメラで21,800円、照明で8,800円の差をどう見るかは、顔をどれくらい大きく見せたいか、電源まで含めて環境を作り込むかどうかで決まります。
センサーの大きさだけでFacecam 4Kに決め打ちするのは、今回の検証を踏まえるともったいないところです。フルHDの配信が中心なら、Facecam NeoとKey Light Neoでも十分に満足できる画が作れます。予算に余裕があって、切り抜きやサムネイルまで作り込みたいなら、Facecam 4KとKey Light Air MK.2も選択肢の一つになります。
クレジット
今回検証した機材が気になった方は、以下の公式サイトをご覧ください。
>>Elgato Key Light Air MK.2 公式サイト
機材協力・画像提供:Corsair Gaming, Inc.(Elgato)
撮影協力:スタッフU
レビュー:ウマヅラ
