Switch・PS5のキャプチャーボードのつなぎ方!接続手順やポイントを解説!
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キャプチャーボードを手に入れたものの、どこに何をつなげばいいのか分からない。ケーブルは足りているはずなのに、なぜかPCに映像が出ない。そんなモヤっとした気持ちのまま、どう扱えばいいのか迷っている方も多いと思います。
キャプチャーボードの配線は、一度流れをつかんでしまえば驚くほどシンプル。ゲーム機からキャプチャーボードへ、キャプチャーボードからPCへ、そして必要に応じてモニターへ。この三つのルートを押さえるだけで、接続の全体像がすっきり見えてきますよ。
この記事では、むずかしい専門用語はなるべくかみ砕きながら、SwitchやPlayStation 5(PS5)などの実例を使って、つなぎ方を紹介していきます。
キャプチャーボードとは?仕組みと必要な理由

キャプチャーボードについては、すでにざっくり把握されている方が多いと思いますが、ここで軽くおさらいしておきます。
役割は、ゲーム機の映像や音をパソコンに取り込むための中継地点をつくること。これがあることで、配信ソフトにゲーム画面が映り、録画や配信の準備が整います。
外付け型と内蔵型の違い(初心者に向いているのはどっち?)
キャプチャーボードには、大きく分けると外付け型と内蔵型の二種類があります。外付け型はUSBでつなぐタイプで、取り回しが簡単。ノートPCでも使えるため、初めて扱う場合はこちらが扱いやすいはずです。
内蔵型はデスクトップPCの内部に差し込むカード型で、遅延の少なさや安定性を重視する人向け。ただし取り付けには多少の知識が必要になります。
迷った時は、手軽さ重視なら外付け型、高画質や低遅延を求めるなら内蔵型。このくらいの目安で十分です。より詳しい選び方は、下記の記事でもまとめていますので、必要に応じて参考にしてください。
キャプチャーボードとは何?なぜ必要か・選び方を初心者向けに解説!
キャプチャーボードを繋ぐ前に必要な準備をしよう!(Switch・PS5別)
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いざつなごうとする際に、意外と足りないものがあったり、先にやっておくべき設定が残っていたりします。配線そのものはシンプルでも、事前準備が抜けていると映らない原因になることも多いので、ここで一度事前準備についてまとめて確認しておきましょう。
SwitchでもPS5でも、共通して押さえておくと安心です。
必要なケーブルと周辺機器をそろえる
キャプチャーボード本体のほかに、HDMIケーブルが最低でも1本、多くの場合は2本必要になります。
ゲーム機からキャプチャーボードへ1本、キャプチャーボードからモニターへ1本、という流れですね。付属品として1本同梱されているモデルもありますが、足りないことが多いので事前確認がおすすめです。
それから、キャプチャーボードとパソコンをつなぐUSBケーブルも大事なポイント。USB 3.0以上の高速規格でないと映像が安定しない場合があるため、付属ケーブルをそのまま使うのが安心です。
古いUSBハブ経由だと認識が不安定になりやすいので、できればパソコンに直接つなぐ方がベターです。
SwitchとSwitch Liteの違いを確認しておく
Switchシリーズの中でも、通常モデルと有機ELモデルは問題なくキャプチャーボードに対応しています。
ただし、Switch Liteだけは注意が必要です。Liteはテレビ出力に対応していないため、キャプチャーボードに接続しても映像を取り出すことができません。
もしLiteを使っている場合は、キャプボ配信をしたくても構造的に不可なので、通常モデルを用意する必要があります。ここは勘違いしやすいポイントなので、先に確認しておくと安心です。
PS5はHDCP設定の確認を忘れずに!
PS5をキャプチャーボードにつなぐ場合、よくあるトラブルの代表例がHDCPというコピー保護の設定です。初期状態ではオンになっており、このままだとキャプチャーボードに映像が出力されません。
設定画面からHDCPをオフにするだけで改善するケースが多く、これを忘れると何をどうつないでも画面が真っ黒なまま…という状況になりがちです。つなぐ前に一度だけ設定を確認しておくと、スムーズに進められます。
次のパートでは、キャプチャーボードの基本的なつなぎ方を、全機種共通の流れとして整理していきます。
キャプチャーボードの繋ぎ方の基本的な流れ

ゲーム機ごとに細かな違いはあるものの、キャプチャーボードのつなぎ方そのものは共通しています。
流れを一度つかんでしまえば、SwitchでもPS5でもほぼ同じ感覚で配線できるはずです。ここでは、最初に覚えておきたい三つのステップを順番に見ていきましょう。
STEP1:ゲーム機 → キャプチャーボード
最初に行うのは、ゲーム機の映像をキャプチャーボードへ送る部分です。ゲーム機のHDMI端子から、キャプチャーボード側のHDMI INと書かれた差し込み口へつなぎます。差す場所を間違えると画面が映らないので、INかOUTかを軽くチェックしておくと安心です。
Switchの場合はドックのHDMI OUT、PS5の場合は本体背面のHDMI端子から出力されます。どちらも同じ要領で問題ありません。
STEP2:キャプチャーボード → パソコン
次に、キャプチャーボードとパソコンをUSBケーブルでつなぎます。USB 3.0以上のポートにつなぐことで、映像が安定しやすくなります。付属ケーブルをそのまま使うのがいちばん安全で、相性問題を避けられます。
多くのUSB接続キャプチャーボードは、そのままつなぐだけでも認識されることが多いです。もし反応がない場合は、USBポートを変えてみるだけでも改善することがあります。
STEP3:キャプチャーボード → モニター
最後に、パススルー機能を使いたい場合は、キャプチャーボードのHDMI OUTからモニターへつなぎます。
これをしておくと、ほぼ遅延のない映像をモニター側で確認しながらゲームを遊べるので、アクションゲームや音ゲーなど反応速度が大事なジャンルでは特に便利です。
パススルーの無いモデルでも配信や録画はできますが、パソコンのプレビュー画面を見ながらプレイする形になるため、わずかな遅れを感じることがあります。
ここまでが全機種で共通する基本の流れです。
次のパートでは、実際にSwitchを使った具体的なつなぎ方を、もう少し細かい手順で見ていきます。
Switchとキャプチャーボードのつなぎ方とポイント

Switchはキャプチャーボードと非常に相性がよく、流れさえつかめばすぐに配信や録画が始められる機種です。つなぎ方はシンプルですが、ドックのどこに挿すかなど細かい部分で迷いやすいので、順番に整理していきます。
Switchドックとキャプチャーボードの接続手順
Switchを使う場合は、まず本体をドックにセットします。
ドック背面のカバーを開くと、ACアダプター、USB、HDMI OUTの三つの端子が並んでいるので、この中のHDMI OUTからキャプチャーボードのHDMI INへケーブルをつなぎます。
この時、HDMI OUTを間違えてモニターへ直接つないでしまうケースがよくあります。
キャプチャーボードを通したい時は、必ず一度キャプチャーボードのIN側に入れる、という流れを意識しておくと迷いにくくなります。
1台モニターやノートPC環境での最適構成
モニターが1台だけ、あるいはノートPCで作業している場合でも配信はできます。ただ、そのままPC画面のプレビューでゲームをプレイしようとすると、ほんの少し遅れを感じることがあります。
そこで、パススルー対応のキャプチャーボードを使っているなら、HDMI OUTからモニターへつなぎ、遅延をほとんど感じない映像でプレイする方法がおすすめです。
ノートPCなら、ノートPCは配信ソフトの操作、外部モニターはゲーム画面、といった形で役割を分けると快適に動かせます。
もしパススルーが無いモデルでも、配信そのものは問題なく行えます。遅延が気になるゲームでなければ、プレビュー画面でのプレイも充分可能です。
OBSでSwitch画面を表示するまでの設定
ケーブル接続ができたら、次はパソコン側で映像を確認します。
OBSを起動し、ソース欄から映像キャプチャデバイスを追加すると、キャプチャーボードが一覧に表示されます。選択すると、Switchの画面がそのままプレビューに映るはずです。
ゲーム音も合わせて取り込みたい場合は、OBSの音声ミキサーにキャプチャーボードの音声が追加されているかを確認します。もし聞こえにくいと感じたら、音量スライダーや音声モニタリングの設定を軽く見直してみてください。
映像と音声の両方が確認できれば、配信や録画の準備はほぼ完了です。まずは短い録画テストをして、映像と音のバランスを確認しておくと安心です。
PS5とキャプチャーボードのつなぎ方とポイント

PS5は映像がきれいなぶん、設定まわりでつまずきやすい機種でもあります。
とくに最初は「つないだのに画面が真っ暗…」という悩みが起きやすいので、ここでは正しい配線とあわせて、よくある原因もセットで整理していきます。
PS5とキャプチャーボードの基本接続手順
PS5のHDMI端子は本体背面にあります。ここからキャプチャーボードのHDMI INへケーブルをつなぎます。Switchと同じく、キャプチャーボードへ映像を送りたい時は、必ずIN側に挿すのがポイントです。
つづいて、キャプチャーボードのHDMI OUTからモニターへ接続します。パススルー対応モデルなら、このルートをつくることでほとんど遅延を感じない映像でプレイできます。もしパススルーが無いモデルの場合は、パソコン側のプレビュー画面を使う形になりますが、配信自体は問題なく行えます。
USBケーブルでキャプチャーボードとパソコンをつなげば、配線としてはこれで完了です。あとは設定さえ整えば、すぐにOBSで画面を映せます。
必ず行うべきHDCPの解除方法(真っ暗になる代表的な原因)
PS5をキャプチャーボードにつなぐとき、もっとも多いトラブルがHDCPというコピー保護の設定です。初期設定ではオンになっているため、このままだと多くのキャプチャーボードでは映像が出ません。
解除方法はとても簡単で、PS5本体の設定画面からHDCPをオフにするだけです。たったこれだけで、急に映るようになることも多いので、まず最初に確認しておきたいポイントです。
ちなみに、動画配信サービスを再生するときはHDCPが必要になる場合があるため、視聴時だけオンに戻すこともできます。配信や録画するときはオフ、映画などを見るときはオン、と使い分けられます。
OBSでPS5映像を表示するまでの手順
配線とHDCPの設定が整ったら、OBSを立ち上げて映像を確認します。
ソースから映像キャプチャデバイスを追加し、一覧に表示されるキャプチャーボードを選ぶと、PS5の画面がプレビューに表示されます。
もし映像が表示されない場合は、
- USB端子を変えてみる
- HDMIを一度抜き差しする
- キャプチャーボードがパソコン側で認識されているか確認する
といった軽いチェックで改善することも多いです。
映像と音声がOBSで確認できたら、コメント欄の配置や音量バランスを軽く整えて、配信準備はほぼ完了です。
なお、キャプチャーボードを使ったSwitch配信の方法は、下記の記事でも詳しく解説しています。
【OBS】キャプチャーボードを使ってゲーム配信する方法を徹底解説
PCゲームとキャプチャーボードのつなぎ方

PCゲームを配信したい時、キャプチャーボードは必須と思われがちですが、実は用途によって必要かどうかが変わる機材でもあります。
とくに2PC構成を検討している人は、キャプボをどこに入れるのか迷いやすいところ。ここでは、まず基本となる映像の出し方から整理していきます。
PCからキャプボへ映像を出す方法(HDMI)
PCゲームをキャプチャーボードに入力したい場合は、PCをゲーム機のように扱うイメージです。
やることはとてもシンプルで、PC側の映像出力(HDMIなど)をキャプボのHDMI INに送るだけ。
例としては、
①PCのHDMI OUT
②キャプチャーボードのHDMI IN
という流れです。
ノートPCでHDMI端子が無い場合は、USB-C→HDMIの変換アダプターで映像を取り出せることもあります。ただし、すべてのUSB-Cポートが映像出力に対応しているわけではないため、事前にAlt ModeやThunderbolt対応の有無を確認しておくと安心です。
PCゲームの映像を外付けキャプボで取り込みたい時は、このルートだけ覚えておけば十分です。
1PC配信と2PC配信の違い
PCゲーム配信には、大きく分けて二つのやり方があります。
1PC配信(1台のPCでゲームも配信も行う)
ゲームPC1台で、
- ゲームを動かす
- OBSを動かす
をまとめてこなす方法です。
配線が少なく気軽に始められますが、ゲーム負荷が重くなると配信側にカクつきが出る場合があります。キャプチャーボードは基本的に不要で、OBSで画面キャプチャを追加するだけで配信できます。
2PC配信(ゲームPC+配信PC)
もう一台PCを用意し、ゲームと配信の役割を完全に分ける方法です。
ゲームPCはゲームに集中し、配信PCはOBSだけを担当するので、全体の負荷が分散されて安定します。
この構成ではキャプチャーボードを使う形が一般的です。
①ゲームPCのHDMI OUT
②キャプチャーボード(USB接続)
③配信PCのOBSで映像を表示
という流れになります。
ゲーム中の遅延を避けるため、ゲームPC側のモニターを直接見て操作するのが基本です。長時間配信をしたい人や、画質と安定性の両方を求めたい人に向いている方法です。
映らない・音が出ない時のチェックリスト(原因別)
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せっかくキャプチャーボードにつないだのに、「なぜか画面が出ない」や「音だけ聞こえない」、「なぜか遅延がひどい」といったキャプチャーボード周りで起こるトラブルは、ほんの小さな設定で直ることが多いものです。
ここでは、よくある原因を三つのパターンに分けて順番に確認できるチェックリストとしてまとめてみました。
映像が映らない場合(HDCP・HDMI・電源・端子間違い)
映像がまったく表示されない時は、まず作業を止めて深呼吸。原因は意外とシンプルなところにあります。
下のポイントを順番に見ていくと、多くのケースは解決します。
- HDMIケーブルは正しい向きで刺さっているか
ゲーム機側はHDMI OUT、キャプチャーボード側はHDMI INです。向きを逆にすると映りません。
- 別のHDMIケーブルに変えてみたか
見た目が普通でも、ケーブル不良で映らないことは珍しくありません。
- PS5はHDCPをオフにしているか
オンのままだとキャプチャーボードに映像が出ないので、設定を一度だけ確認しておきましょう。
- キャプチャーボードの電源(USB給電)は安定しているか
USBハブ経由だと電力不足や認識不良が起きやすいので、できればPC本体に直接つなぐのが安心です。
- PC側でキャプチャーボードが認識されているか
OBSの映像キャプチャデバイス一覧に表示されているかを見て、もし出てこなければUSBポートを変えてみます。
このあたりを軽く確認するだけで、真っ暗な画面が急に映るケースは本当に多いです。
上記を確認しても映らない場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
OBSでゲームキャプチャが映らない時の対処法は?原因別の解決策を徹底解説
音が出ない場合(OBSの設定・音声ルーティング)
映像は映るのに音だけ聞こえない…という悩みもよくあります。原因のほとんどは、OBS側の設定か、音声の流れがどこかで止まっているパターンです。
確認したいポイントは次の通りです。
- OBSの音声ミキサーにキャプチャーボードの音声が表示されているか
表示がなければ、ソース設定で音声出力モードを確認します。
- キャプチャーボード側の音声出力設定が正しいか
機種によっては「HDMI音声をPCへ送る/送らない」の切り替えがある場合もあります。
- ゲーム機側の音量がゼロになっていないか
意外と見落としがちなポイントで、SwitchやPS5側でミュートになっているとOBSにも届きません。
- Windowsのサウンド設定で入力デバイスが正しく選ばれているか
間違ったデバイスが選ばれていると、OBSに音が届かないことがあります。
音のトラブルはたった一つの設定で直ることがほとんど。焦らず順に見ていけば、すぐ解消できるはずです。
上記を確認しても音が出ない場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
OBSでゲーム音が入らない・聞こえない!原因と対処方法を解説
遅延する場合(パススルー出力の使い方)
ゲームの動きが明らかに遅れて見える時は、キャプチャーボードの映像をそのままパソコンのプレビューで見ているケースが多めです。キャプチャーボードは仕組み上、映像が数百ミリ秒ほど遅れて届くことがあります。
そんな時に役立つのが、パススルー出力です。
キャプチャーボードのHDMI OUTからモニターへ直接つなぐことで、ほとんど遅延を感じない映像を見ながらプレイできます。
ゲームはパススルー側のモニター、OBSはPC側のプレビュー、と役割を分けるとストレスがぐっと減ります。
もしパススルーが無いモデルを使っている場合は、ジャンルによってはプレイに支障が出ることもあります。
アクションや音ゲーを遊ぶなら、パススルー対応のキャプボを選ぶ方が快適です。
まとめ
キャプチャーボードの接続は、最初こそ戸惑うことが多いものの、基本の流れが分かればスムーズに扱えるようになります。
ゲーム機からキャプチャーボードへ、キャプチャーボードからPCへ。今回の内容を確認しながら順番に進めていけば、配信の準備はしっかり整うはずです。
映らない・音が出ないといったトラブルも、原因を一つずつ切り分ければシンプルに解決できます。
これからゲーム配信に挑戦する際に、この記事が参考になれば幸いです。
