OBSのCPU使用率を下げる裏技集!すぐ試せる改善策9選を紹介!

「OBSを使っているとCPU使用率が80%や100%になり、配信や録画がカクつく…」という悩みを抱えている方もいるでしょう。

CPU(パソコンの頭脳にあたる部分)への負担が大きすぎると、映像がカクつく・音ズレが起こる・PCがフリーズするといったトラブルが発生するので対策を講じる必要があります。

この記事では、OBSのCPU使用率を下げる方法を紹介。他にもCPU使用率の確認方法や、OBSの設定以外で見直すべきポイントを解説します。

OBSの動作を軽くして配信の質を上げたい方は、ぜひ参考に設定を見直しましょう。

OBSのCPU使用率を下げる裏技集!すぐ試せる改善策9選

OBSのCPU使用率が高くなる原因はさまざまですが、ちょっとした設定変更で改善できる可能性があります。

ここでは、初心者でもすぐに試せるCPUへの負担を減らす設定を9つ紹介します。

エンコード方式をGPU(NVENC)に変更する

OBSでは映像のエンコード(圧縮変換)にCPUを使用します。そこで処理方法をGPUに任せる「NVENC(エヌヴェンク)」を使用すると、CPU使用率を下げられる可能性があります。

▼NVENCへの変更方法

エンコード方式をGPU(NVENC)に変更する

1.OBSを開き、右下の「設定」をクリック
2.左側のメニューから「出力」を開く
3.「出力モード」を「詳細」に変更
4.「映像エンコーダ」を「NVIDIA NVENC H.264」に変更
 ・配信の場合:「NVIDIA NVENC H.264(新)」を選択
 ・録画の場合:「NVIDIA NVENC H.264」を選択(または「新」)
5.右下の「適用」ボタンを押し、「OK」をクリックすれば完了

NVENCは、NVIDIA製のグラフィックボードを搭載したPCでのみ使用できます。以下のようなPCでは利用できません。

  • NVIDIAのGPUが搭載されていないPC(IntelやAMDの内蔵グラフィックのみ)
  • 古いNVIDIAのGPU(GTX600シリーズ以前など)

もしNVENCが選択できない場合は、エンコード方式を「x264」に設定し、プリセットを「超高速(Superfast)」に変更すると、CPUの負荷を抑えられます。

解像度とフレームレートを調整する

OBSの設定で解像度とフレームレートを適切に調整すると、CPU使用率を下げられます。設定が高すぎると、PCのスペックによっては映像がカクついたり、処理が追いつかなくなったりすることがあるのでバランスを取るのが重要です。

▼解像度とフレームレートを変更する手順

解像度とフレームレートを調整する

1.OBSの「設定」を開く
2.左側のメニューにある「映像」をクリック
3.「出力(スケーリング)解像度」を変更
 ・配信向け推奨値:1,280×720(720p)
 ・録画向け推奨値:1,920×1,080(1,080p)
4.「FPS共通値」を変更
 ・配信向け推奨値:30fps
 ・録画向け推奨値:60fps
5.右下の「適用」ボタンを押し「OK」をクリックすれば完了

解像度やフレームレートを下げても、視聴者の満足度が大きく下がることはほとんどありません。まずは軽めの設定で試し、PCの負荷や映像の滑らかさを確認しながら調整すると良いでしょう。

ビットレートを最適化する

OBSのビットレート(映像をデータ化する際の情報量)を適切に調整すると、CPU使用率を抑えながら配信画質を維持できます。

▼ビットレートの設定が重要な理由

  • 高すぎると…CPUや回線に負担がかかり、映像のカクつきや遅延の原因に。
  • 低すぎると…画質が荒くなり、視聴者にとって見づらい映像に。

そのため、適切なビットレートを設定し、画質と安定性のバランスを取ることが大切です。

▼ビットレートの設定方法

ビットレートを最適化する

1.OBSの「設定」を開く
2.左側のメニューにある「出力」をクリック
3.「ビットレート」の数値を設定
4.右下の「適用」ボタンを押し、「OK」をクリックすれば完了

▼CPU使用率を下げるおすすめのビットレート設定

配信プラットフォーム推奨ビットレート
YouTube Live2,000~3,000kbps
※最大推奨値は4,500~9,000kbps
Twitch2,000~3,000kbps
※最大推奨値は6,000kbps
ニコニコ生放送1,500~2,500kbps
※最大推奨値は6,000kbps
ツイキャス1,500~2,500kbps
※最大推奨値は6,000kbps

OBSでの配信と録画時のビットレート目安は、以下の記事でも解説しています。
【OBSのビットレート目安】配信&録画時の設定をわかりやすく解説

バックグラウンドの不要アプリを閉じる

OBSのCPU使用率を抑えるために、バックグラウンドで動作している不要なアプリは事前に閉じておきましょう。

Google ChromeやDiscord、動画編集ソフト、ゲームランチャー(SteamやEpic Games)などが起動したままだと、CPUのリソースが奪われ、OBSに十分な処理能力が回らなくなります。

その結果、映像のカクつきや遅延が発生する原因になります。OBSの動作を安定させるためにも、不要なアプリは終了しておくのが有効です。

管理者権限でOBSを起動する

Windows専用のやり方ですが、OBSを管理者権限で起動するとCPU使用率を下げられる可能性があります。

本来は他のアプリと同じ優先度で動作しますが、管理者権限で起動するとOBSの処理を優先的に実行するようになる仕組みです。

▼OBSを管理者権限で起動する方法

管理者権限でOBSを起動する

1.デスクトップにあるOBSのショートカットを右クリック
2.「プロパティ」を選択
3.「互換性」タブを開き、「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れる
4.「OK」をクリックし、OBSを再起動

ゲームモードをオフにする

OBSのパフォーマンスを最大限引き出すため、Windowsのゲームモードをオフにしておきましょう。

ゲームモードは、PCのリソース(CPUやメモリ)をゲームに優先的に割り当て、動作を最適化する機能です。

しかし、ゲームにリソースが取られすぎることで、OBSの動作が重くなる場合があります。

次の手順を参考に必要なリソースを確保しましょう。

▼ゲームモードをオフにする手順(Windows)

ゲームモードをオフにする

1.設定(Windowsキー+I)を開く
2.メニューの中から「ゲーム」をクリックし、「ゲームモード」を選択
3.「ゲームモードをオフ」に変更

OBSを最新バージョンにアップデートする

OBSを快適に使うには定期的にアップデートをして最新バージョンを使うことが大切です。

OBSは定期的にアップデートが行われており、古いバージョンを使い続けていると、CPU負荷が高くなったり不具合が発生しやすくなったりすることがあります。

▼OBSを最新バージョンにアップデートする方法

OBSを最新バージョンにアップデートする

1.OBSを開き、上部メニューの「ヘルプ」をクリック
2.「更新を確認」を選択
3.更新がある場合は「アップデートを適用」をクリック
4.OBSを再起動してアップデート完了

使っていないソースを整理する

使っていないソースがある場合は数を減らしましょう。

キャプチャ系のソースや画像、ブラウザウィンドウなど、不要なものを放置しているとCPU使用率が上がる原因になります。

▼ソースの負荷が原因で起こりやすい問題

ソースの種類影響を受けやすい問題
画面キャプチャフレームレート低下、動作のカクつき
画像ファイルメモリ消費増加、処理の遅延
ブラウザソースCPU使用率の増加、配信の不安定化

ブラウザソースは起動しているだけでバックグラウンド処理が走るので、使っていない場合は削除するのが理想です。配信に必要な素材も、その都度追加・整理する習慣をつけると、動作の安定につながります。

プレビュー表示をオフにする

PCのスペックが低い場合や、他のソフトと併用している場合は、プレビューを無効にするだけでCPU使用率が大きく下がることがあります。

OBSのプレビュー機能は映像を常時レンダリング(処理)するので、CPUやGPUの負荷が高くなります。

▼プレビュー表示をオフにする方法

プレビュー表示をオフにする

1.メイン画面中央にあるプレビュー画面の上で右クリック
2.「プレビュー有効化」のチェックを外す

OBSの動作が重いと感じたら、まずはプレビューをオフにしてみるのがおすすめです。シンプルな方法ですが、CPU使用率を下げる効果は大きいので、一度試してみましょう。

OBSのCPU使用率を確認する方法!設定変更の効果を測定しよう

OBSの動作を軽くするために設定を変更したものの、「本当にCPU使用率が下がったのか分からない」「むしろ高いかも」と感じることがあるでしょう。

そのようなときは、OBSの「統計」機能を活用するとリアルタイムでCPU使用率をチェックできます。

▼OBSの「統計」機能でCPU使用率を確認する方法

OBSのCPU使用率を確認する方法!設定変更の効果を測定しよう

1.OBSを起動してメイン画面を表示
2.上部メニューの「表示」⇒「統計」をクリック
3.「CPU使用率」の数値を確認

CPU使用率の変化を比較すればどの設定が効果的だったのかを判断できるので、設定を変更する際は変更前後の数値をメモしておきましょう。

CPU使用率の目安は次の通りです。

CPU使用率の目安動作の状態
30%以下安定した動作(快適)
50%以上負荷がやや高い(調整を検討)
80%以上高負荷状態(設定の見直しが必要)

また、GPU使用率にも注意を払うことが大切です。GPUの負荷が高すぎると画面のカクつきや遅延の原因になることがあるからです。

OBSの動作が重いと感じたら、タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Esc)を開き、「パフォーマンス」タブからGPU使用率もチェックしてみましょう。

OBSのCPU使用率を下げるために設定以外で見直すべきポイント

設定を最適化しても、OBS以外の環境が原因でCPU使用率が高くなっていることもあります。

以下では、OBSの設定以外で見直すべきポイントとして「PCのスペック」「CPUの温度管理」「電源設定」の3つを紹介します。

PCのスペック

OBSは映像をリアルタイムで処理するので、CPU・メモリ・GPU(グラフィックボード)の性能が一定以上必要です。

PCのスペックが足りないと、設定を調整してもCPU使用率が高止まりし、カクつきやフリーズが発生することがあります。

▼OBSを快適に動作させるための推奨スペック

項目最低限必要なスペック快適に動作する推奨スペック
CPUIntel Core i5-7,500/Ryzen 5 1,400Intel Core i7-9,700K/Ryzen 7 3,700X以上
メモリ8GB16GB以上
GPU(グラボ)NVIDIA GTX 1,050/AMD RX 560NVIDIA RTX 2,060/AMD RX 5,700以上

以下のような症状が出る場合、PCの性能が足りていない可能性が高いので、買い替えを検討しましょう。

  • OBSを起動するとCPU使用率が100%近くになる
  • 配信・録画中にフレームドロップ(映像が飛ぶ)が発生
  • 「エンコードの負荷が高すぎます」という警告が表示される

CPUの温度

CPUの温度が高くなりすぎると、PCは「サーマルスロットリング(熱による性能低下)」を発動し、処理速度を意図的に下げることで温度を抑えようとします。結果、CPU使用率が高止まりし、OBSの動作が不安定になります。

夏場の利用や長時間の配信・録画などはPC内部に熱がこもりやすくなるので、適度な冷却対策が必要です。

CPUの温度は、専用のソフトを使うことで確認できます。

OSチェックツール
WindowsHWMonitor、Core Temp
MacIntel Power Gadget

CPUの温度は60℃以下なら問題なしですが、70℃を超えると要注意です。

CPU温度状態対策
60℃以下安定問題なし
70℃以上高温気味冷却環境の見直し推奨
85℃以上熱暴走の危険速やかに冷却対策を実施

▼CPUの冷却対策

  • PC内部のホコリを掃除し、エアフロー(空気の流れ)を改善
  • CPUクーラーを強化(高性能クーラーへの交換)
  • ノートPCなら、冷却パッドを使用
  • エアコンや扇風機を活用し、PC周辺の温度を下げる

電源設定

Windowsの電源設定が「省電力モード」になっている場合は、PCの消費電力を抑えるためにCPUのパフォーマンスが制限され、処理速度が落ちることがあります。

CPUの性能を最大限に引き出すために、電源プランを「高パフォーマンス」または「最適なパフォーマンス」に変更しましょう。

1.設定(Windowsキー+I)を開く
2.「システム」⇒「電源とスリープ」を選択
3.「追加の電源設定」をクリック
4.「高パフォーマンス」または「最適なパフォーマンス」を選択

まとめ

CPU使用率を下げるには、プレビュー表示をオフにする、エンコード方式をGPU(NVENC)へ変更する、解像度・フレームレート・ビットレートを調整するのが効果的です。

設定変更後は、以下のCPU使用率目安を参考にしながら動作を確認しましょう。

  • 30%以下:快適に配信可能
  • 50%以上:やや負荷あり(見直し推奨)
  • 80%以上:高負荷状態(設定調整が必須)

また、PCのスペック不足やCPUの温度上昇もOBS動作を重くする原因です。「設定を見直したのにカクつく…」と悩む場合は、以下の記事も参考にしましょう。

>>OBSが重い・ラグい・カクつく時の原因・対処法をわかりやすく解説

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この記事を書いた人

               

ストマガ編集部

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