OBSで自分の声が聞こえる|二重に聞こえる時の対処法を解説!

OBSで配信をしていると、マイクで拾った自分の声が聞こえる、または音が二重に聞こえる(エコーがかかる)などの音声トラブルに出会うことがあります。トラブルが生じる原因がわかっていると慌てずに対応することができ、配信の質のアップに繋がります。

本記事では、OBS配信で自分の声が聞こえる、または二重に聞こえる時の対処法について、OBS側とOBS以外で確認すべきことを紹介します。

また、トラブル解決のために活用できる外部プラグインや、そのほかの音声トラブルの対処法についても解説します。

OBSで自分の声が聞こえる、二重に聞こえる原因

OBS配信における、ゲーム音や自分の声が聞こえることや、音や声が二重になることの原因として、主に以下の2つが考えられます。

  • 同じデバイスの音声が、複数の場所から出ている
  • 音声モニタリングが有効になっているため、自分の声が聞こえる(声が反響する)

自分の声が聞こえたり、二重に聞こえたりするときの対処法は、大きく分けると以下の3種類です。

  • 同じデバイスの音を1つの方法で取り込む
  • 同じデバイスの音をループさせない
  • ヘッドホンを着用する

OBS配信で自分の声やゲーム音が自分に聞こえないようにするためには、OBSやOBS以外の機材やソフトウェアなどの設定を正しく設定することが重要です。

以下の章からは、OBS音声の要素や考え方を押さえた上で、トラブル解決方法を具体的に解説します。

OBS音声の基本的な要素と考え方

OBSでの音声トラブル対処法を把握する前に、まずはOBS音声の要素や概念について知っておくことが重要です。どこで流れている音を、何を活用してOBSに取り込んでいるかを知ることが、トラブル解決に繋がるからです。

OBSの音声は、主に以下3つで構成されています。

OBSの音声の種類音声の特徴
マイク音声(音声を取得する起点)・外部で接続したUSBマイク、またはミキサーなどを指す
・OBS右下にある「設定」→「音声」と進み、「グローバル音声デバイス」のマイク音声にて設定するもの
デスクトップ音声・PC上で流れている音声
・YouTubeなどの動画プラットフォームやPCゲームの音声、メディアプレイヤーなどで再生している音楽などを指す
ソース音声・OBSソースである、「メディアソース」や「映像キャプチャデバイス」、「音声入力キャプチャ」や「音声出力キャプチャ」などから流れる音声
・特定のシーンにのみ適用される

音声の種類や特徴を把握した上で、音声がマイクに入る課程を知り、OBSの音を聞くことが大切です。

【OBS側】自分の声が聞こえる時の対処法

以下では、OBSで自分の声が聞こえたり、音声が二重に聞こえたりするときのOBS側のトラブル解決方法を6つ紹介します。以下方法を順に試し、OBS配信で自分の声を入れないようにしましょう。

  • マイクの位置を調整する
  • マイク音声をひとつに絞る
  • 音声ソースを一度削除する
  • 音声モニタリング設定を変更する
  • 映像キャプチャデバイスの設定を変える
  • キャプチャーボードを使用している際の対処法

マイクの位置を調整する

OBSの設定を調整する前に調整すべきなのは、マイクの位置です。OBSの配信中に自分の声が聞こえる、または音声が二重に聞こえるトラブルの原因として、外部マイクの位置が関係している場合があるからです。

マイクがスピーカーから出る音声を拾ってしまうとエコーがかかることがあるため、マイクの位置をずらして、スピーカーの音を拾わないようにしましょう。

マイクの位置を変えても問題が解決しない場合は、次のステップに進みます。

マイク音声をひとつに絞る

マイクの位置を変えても音声トラブルが解決しないようであれば、OBSのマイク設定を変更し、音声を拾うマイクをひとつに限定する必要があります。マイク設定の変更は以下の方法で進めましょう。

1.OBS右下にある「設定」をクリック

2.「設定」ウィンドウが開いたら、「音声」に進む

3.「音声」内の「グローバル音声デバイス」にて、「マイク音声」以外のマイク設定(「マイク音声2」〜「マイク音声4」)を「無効」に変更

「マイク音声」の設定を変更しても状況が変わらない場合は、次の対処法を試しましょう。

音声ソースを一度削除する

上記2つの方法を試しても音声トラブルが解決しない場合は、OBSで設定している以下の音声ソースを一度削除するのがおすすめです。音声ソースを削除した上で、再度音声ソースを追加し、「マイク音声」を設定します。

  • ブラウザ
  • メディアソース
  • 音声入力キャプチャ
  • 音声出力キャプチャ
  • アプリケーション音声キャプチャ

ちなみに、削除した項目を再度追加する方法は、それぞれ以下の通りです。

音声ソース再度追加する方法
ブラウザ・ブラウザで再生する動画音声をミュート
メディアソース・「メディアソース」の下にある歯車アイコンをク・リックし、「音声モニタリング」を「モニターオフ」に設定
音声入力キャプチャ・「設定」→「音声」と進み、「デスクトップ音声」を「無効」に設定
音声出力キャプチャ・「設定」→「音声」と進み、「マイク音声」を「無効」に設定
アプリケーション音声キャプチャ・「設定」→「音声」と進み、「デスクトップ音声」、または「マイク音声」を「無効」に設定

上記がひと通り完了したら、「設定」内の「音声」に進み、「マイク音声」を設定します。マイク音声の設定は、前段の「マイク音声をひとつに絞る」と同じです。

音声モニタリング設定を変更する

「音声モニタリング」の設定を変更することも、自分の声が聞こえる場合や音声が二重に聞こえる際の対処法として有効です。

「音声モニタリング」とは、マイクテストへの使用や動画ファイル、キャプチャーボードの音を聞く際に用いる機能のことです。設定を変える際は、以下のステップで進めましょう。

1.「音声ミキサー」下にある歯車アイコンを選択し、「オーディオの詳細プロパティ」を開く

2.「マイク」の「音声モニタリング」を「モニターオフ」に設定
※自分の声を聞きたい場合(配信には乗らない):モニターのみ(出力はミュート)
※自分の声を聞きたい場合(配信にも乗る):モニターと出力

なお、「音声モニタリング」を「モニターオフ」以外に設定すると、自分の音声が遅れて聞こえる原因にもなるため注意が必要です。

映像キャプチャデバイスの設定を変える

OBSでカメラの映像を入力(「映像キャプチャデバイス」を使用)中に音声トラブルが起きた場合は、以下の手順で「映像キャプチャデバイス」の設定を変更しましょう。

1.OBSのソースパネルにある「映像キャプチャデバイス」をダブルクリック→「プロパティ画面」を開く

2.最下段までスクロールし、「カスタム音声デバイスを使用する」にチェックがある場合は解除

3.「コントロールパネル」の「設定」にて「音声」を選択

4.「グローバル音声デバイス」の「マイク音声」にて、使用したいマイクが設定されているかを確認

キャプチャーボードを使用している際の対処法

キャプチャーボードを使用してOBS配信をしている場合は、まずは上記で紹介した5つの方法を試します。中でも「音声入力キャプチャ」の削除が重要です。

トラブルが解決しないときには、以下のいずれかの対処法がおすすめです。

  • 「音声モニタリング」を、「モニターオフ」あるいは「モニターのみ(出力はミュート)」のどちらかに設定する
  • 「映像キャプチャデバイス」の設定画面から、「音声出力モード」を「音声のみをキャプチャ」に設定する

キャプチャーボードを使用してOBSで配信する方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。あわせて参考にしましょう。
»【OBS】キャプチャーボードを使ってゲーム配信する方法を徹底解説

OBS以外の設定でトラブルを解決する方法

OBS側の設定を変更しても、自分の声が聞こえる、あるいは音声が二重に聞こえるなど、音声トラブルが解決しない場合は、OBS以外の設定を確認する必要があります。以下で、OBS以外の設定で問題を解決する4つの方法を紹介します。

  • ヘッドホンを着用する
  • 配信サイトをミュートに設定する
  • Windowsのサウンド設定を確認する
  • 他のソフトウェアなどが干渉していないか確認する

ヘッドホンを着用する

マイクがパソコンのスピーカーやテレビから音声を拾わないように、ヘッドホンを着用して録音や録画をしましょう。PCの音声をヘッドホンから出力することで、PCから出ている音声をマイクが拾わないようにすることが可能になります。

もし何らかの理由でやむを得ずヘッドホンを使用できない場合は、PCのスピーカーボリュームを下げるのがおすすめです。

なお、ヘッドホンを着用することは、キャプチャーボードを使用して配信をしている場合にも役に立ちます。

配信サイトをミュートに設定する

OBSで配信中に配信サイト上で配信画面を確認する際は、配信サイトの音声をミュートにしましょう。配信サイトの音声をミュートしないと、マイク音声がループするからです。音声のミュートは、配信サイトのスピーカーアイコンをクリックし、ミュートにするだけです。配信サイトの音声は、常時ミュートに設定しましょう。

なお、配信中にコメントやチャットを確認したい場合は、コメントビューアーを活用するのがおすすめです。

Windowsのサウンド設定を確認する

OSがWindowsの場合、サウンド設定を変更すると音声トラブル解決に繋がることがあります。以下の手順でサウンド設定を確認し、「このデバイスを聴く」をOFFにします。

1.デスクトップ画面右下の「ツールバー」にて「スピーカーアイコン」右クリックし、「サウンドの設定を開く」を選択

2.上から2番目にある「サウンドコントロールパネル」を開く

3.「録音」タブから、接続中のマイクを右クリックし「プロパティ」を開く

4.「聴く」のタブにて、「このデバイスを聴く」にチェックがついていたら解除する

他のソフトウェアなどが干渉していないか確認する

OBSでの配信中に他のソフトウェアなどが同時に作動していると音声トラブルの原因に繋がるため、配信中は不要なソフトウェアなどの設定はOFFすることが大切です。

例えば、Discordのモニタリング設定がONの場合、OBSに干渉している可能性があるのでOFFに変更することをおすすめします。

また、マイクや楽器をPCに繋ぐためのオーディオインターフェースを使用している場合も、機器側でモニタリングが有効になっていると配信で自分の声が聞こえることがあります。

マイクの位置調整はもちろん、ヘッドホンやイヤホンなどの活用、機器のモニタリングをOFFに設定することで、音声トラブルを防ぎましょう。

外部プラグインを活用したトラブル対処法

OBSの配信中に自分の声が聞こえる、音声が二重に聞こえるなどの音声トラブルへの対処法として、外部プラグインを活用することも可能です。以下では、自分の声が聞こえる、または音声が二重に聞こえるトラブルへの対処におすすめのプラグインを、2種類紹介します。

外部プラグイン特徴
win-capture-audio

※OBS 28.0以上では、同様の機能がデフォルト搭載(細かい部分で相違あり)※Windowsのみに対応
・OBSの音声ミキサーにて異なるアプリやゲームの声を分けることが可能
・デスクトップに他の音声が流れていても、取り込みたい音声のみを選択できる
・取り込んだ音声に個別でフィルタをかけることも可能なため、音量調節もスムーズ
VideoProc Converter

※Windows、Mac・iPhoneに対応
・OBSにてゲーム録画時に、音声の不具合や動画がうまく録画できない場合に役立つ、オールインワン動画処理ソフト
・録画範囲の指定や、リアルタイムの描写も可能録画時間の制限がなく、長時間の録画も可能コマ落ちや音ズレしにくい
・CPU使用率が低く、同時に動画編集作業を行なっても動作がスムーズ
・高画質録画および、高画質動画編集にも対応

使用しているOSやOBSのバージョンに合わせて、適切な外部プラグインを選びましょう。

OBSでのその他の音声トラブルシューティング

OBS配信で起こりうる、その他3つの音声トラブルの解決法についても紹介します。

  • 音声が聞こえない
  • 音声の音程が変わる
  • 音声がバリバリする

それぞれの事例について詳しく解説した記事も紹介しております。あわせて参考にしましょう。

音声が聞こえない

OBSの配信中に音声が聞こえない原因は主に以下の3つです。トラブルの原因を見極めた上で、適切な対処法で音声トラブルを解決しましょう。

原因対処法
ヘッドホンやスピーカーなどが正しく接続できていない・ヘッドホンやスピーカーの接続状況と、正常に動作するかどうかを確認する
・ヘッドホンのケーブルやコネクタの状態も一緒に確認する
OBSの音声が正しく設定できていない・設定」内にある「音声」タブ内の、「モニタリングデバイス」が「規定」かどうか確認する
PC音声が正しく設定できていない・PCのサウンド設定にて、出力デバイスと音量を確認する

OBSで音が出ないときの対処法は、以下の記事でより詳しく紹介しています。あわせて参考にしてください。
»OBSで音が出ない?症状別のトラブル解決法を分かりやすく解説!

音声の音程が変わる

キャプチャーボードを使用してOBSで配信・録画をしていると、音程が変わることがあります。トラブルが生じる3つの原因と対処法は以下の通りです。

原因対処法
4K非対応のキャプチャーボードにて4K出力しようとしている・キャプチャーボードの解像度をゲーム機の出力に合わせて設定する
キャプチャーボードとPCのUSB形式が異なる・キャプチャーボード側とPC側の配線をUSB 3.0対応に切り替える
OBSの設定、出力、音声のビットレートが適切でない・OBSの設定、出力、音声のビットレートを128kbpsに設定する

キャプチャーボードを使用してOBSで配信する方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
»【OBS】キャプチャーボードを使ってゲーム配信する方法を徹底解説

音声がバリバリする

OBSで配信していると音声がバリバリする(音割れする)ことがあります。以下では音声がバリバリする主な3つの原因を紹介しています。原因に合わせて、適切な対処法を試してみましょう。

原因対処法
CPUやGPUへの負荷が高い・より性能の良いパソコンに変えるOBSのエンコード設定を調整することで、CPUやGPUの使用率を低下させる
・音声を別に撮って後から合成する動画編集やゲームといった高負荷タスクの優先度を調整する
・不要なバックグラウンドプロセスを停止させる
OBSの設定が適切ではない・マイクの音量ボリュームを下げる音声をフィルタで調整する
オーディオドライバが正常に機能していない・オーディオインターフェースのドライバをアンインストールして、最新版にアップデートする

まとめ

OBSでゲーム配信をしていて、自分の声が聞こえる、または音声が二重に聞こえるなどの音声トラブルが生じた際は、OBS・OBS以外の設定の両方を確認することが大切です。

OBSと周辺機材やソフトウェアの設定を変更してもトラブルが解決しない場合は、外部プラグインを活用するのもおすすめです。外部プラグインを活用する際は、使用しているOSや機材に適したプラグインをしっかりと検討しましょう。

OBS配信で起こりうるその他の音声トラブルへの対処法も知っておくと、安心して配信に取り組むことができます。OBSの機能をマスターして、楽しく動画配信に取り組みましょう。

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この記事を書いた人

               

ストマガ編集部

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