OBSで音声を分ける方法は?配信スタイル別にわかりやすく解説!

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OBSで音声を分けるスキルを身につけると、ゲーム音やBGM、マイクの声を別々にコントロールできてとても便利です。
OBS Studioのバージョン30.1以降に登場した「音声をキャプチャ」機能を活用すれば、わざわざプラグインをインストールしなくても音声分離ができ、手間をかけずに作業を進められます。
この記事では、OBSで音声を分ける方法について、配信スタイルごとに解説します。音声管理をスムーズにして、配信や録画のクオリティを一段階アップさせましょう。
OBSで音声を分ける際に役立つ「音声をキャプチャ」の特徴
OBS Studioに標準搭載されている「音声をキャプチャ」機能は、バージョン30.1以降から利用できる新しいツールです。
しかし、音声を分けるのに役立つとわかっても、具体的にどのようなメリットがあるのか疑問に感じる方もいるでしょう。
そこで、まずは「音声をキャプチャ」機能の特徴について掘り下げていきます。
- プラグイン不要で便利
- 配信や録画が快適に
- 音声トラブルを回避できる
プラグイン不要で便利
OBSで音声を分ける際、以前は専用プラグインや外部ソフトを使うのが一般的でした。しかし、新たに追加された「音声をキャプチャ」機能を使えば、プラグインがなくても簡単に音声を分けられます。
具体的には、以下のような音声管理ができます。
- 配信中のゲーム音とDiscord音声を分ける
- 通話音とマイク音を分ける
追加のソフトや複雑な設定も不要で、OBSに慣れていない方でも気軽に試せるのが特徴です。
OBSにDiscord音声を取り入れる方法が気になる方は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBS配信でDiscordの音声・画面を共有・連携する方法を解説
配信や録画が快適に
音声を分ける魅力は、配信中や録画後の音声管理が楽になることです。
たとえば、ゲーム実況の際にゲーム音とマイク音を別々に録音すれば、後から以下のような編集が可能になります。
- ゲーム音の音量調整
- 不要なノイズの削除
- 効果音の強調
配信中に「ゲーム実況で音声を別撮りしたい」「OBSで音声を分けて録画をしたい」という方には、まさにうってつけの方法です。
OBSの画面録画についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBS Studioで画面録画する方法は?初心者向け簡単設定&手順ガイド
音声トラブルを回避できる
配信中や録画中に突然通知音が鳴ったり、プライベートな会話が意図せず音声に混ざったりするのは避けたいものです。
「音声をキャプチャ」機能でアプリごとに管理できるため、音声配信中のトラブルリスクを減らせます。
「OBSでゲーム音や通話音を分けると安心して配信できる」と実感する方も多いはず。配信トラブルを避けて、ストレスなく配信を続けたい方におすすめの機能です。
【事前準備】OBSで音声を分ける方法
OBSで音声を分けるには、まず土台となる準備をしっかり整えるのがポイントです。
OBSで音声を分ける方法を知る前に、以下の手順を参考に事前準備を進めましょう。
- OBS Studio Ver30.1以降をインストールする
- デスクトップ音声をミュートor無効にする
OBS Studio Ver30.1以降をインストールする
「音声をキャプチャ」機能を利用するには、OBS Studioのバージョンは30.1以降でなければなりません。OBSのバージョンは、ソフト起動後の画面左上に表示されています。

もし、バージョンが古い場合は、「ヘルプ」⇒「更新を確認」をクリックしてアップデートしましょう。
デスクトップ音声をミュート or 無効にする
OBSで音声を分ける際、デスクトップ音声を有効にしたままだと音が二重になったり、ゲーム音に意図しない音が混ざったりするリスクがあります。
この問題を未然に防ぐため、デスクトップ音声をミュートまたは無効化に変更しておきましょう。
ミュートにする方法は以下の通りです。

1.「音声ミキサー」に表示される「デスクトップ音声」を見つける
2. 該当項目のスピーカーアイコンをクリックしてミュート状態にする
ミュートにしているだけなので、必要な場合はすぐに元に戻せるのが便利です。
また、無効化の方法は以下の通りです。

1.OBSを起動し、画面右下の「設定」ボタンをクリック
2.「音声」タブを開く
3.「デスクトップ音声」の項目を「無効」に設定
【配信スタイル別】OBSで音声を分ける方法
配信スタイルに応じた設定をすることで、音声管理がより簡単になります。
たとえば、ゲーム実況ではゲーム音とマイク音を別々に録音することが求められる一方、雑談配信では配信内容に関係ない音を排除する工夫が欠かせません。
ここでは、以下2つの配信スタイル別にOBSで音声を分ける方法を紹介します。
- ゲーム実況者がOBSで音声を別撮りする方法
- 雑談配信者がOBSで音声を分ける方法
ゲーム実況者がOBSで音声を別撮りする方法
ここでは、PCゲームとTVゲーム配信で音声を分ける手順を紹介します。
PCゲーム配信時の設定手順
PCゲームの配信では、「ゲームキャプチャ」機能を使うことで、ゲーム音の録音データを個別に管理できます。

1.画面左下の「ソース」で「+」ボタンをクリック
2.「ゲームキャプチャ」を選択
3.適切な名前を付けて追加
4.複数項目の設定
a.「モード」を「特定のウィンドウをキャプチャ」に設定
b.「ウィンドウ」から配信するゲームを選択
c.「音声キャプチャ」にチェックを入れる
必要に応じて「ノイズゲート」や「エコーキャンセリング」を利用すれば、ゲーム音に限らずマイク音声がクリアになります。ゲーム実況に力を入れている方は、ぜひ試してみましょう。
TVゲーム配信時の設定手順
SwitchやPS5などのTVゲームを配信する場合は、キャプチャーボードを使ってOBSで音声を管理します。

1.「ソース」で「+」ボタンをクリック
2.「映像キャプチャデバイス」を選択し、キャプチャーボードをデバイスとして指定
3.キャプチャデバイスのプロパティを開き、「音声出力モード」を「音声のみをキャプチャ」に設定
※ゲーム音のみを配信・録画に含めるようにする設定です
4.モニター設定の調整
a.「音声ミキサー」の歯車アイコンをクリックして「オーディオの詳細プロパティ」を開く
b.「映像キャプチャデバイス」の「音声モニタリング」を「モニターと出力」に設定
⇒この設定で、自分もゲーム音を聞きながら配信可能な状態に
注意点として、不要な音が混ざらないよう、前述した手順を参考にデスクトップ音声を無効化しておきましょう。
また、ドライバやファームウェアが古いと不具合が起きる可能性があるため、最新の状態にアップデートしておくことをおすすめします。
雑談配信者がOBSで音声を分ける方法
雑談配信では、話し声以外の不要な音を徹底的に排除するのがポイントです。「ウィンドウキャプチャ」を使えば、配信に必要な音声だけを効率よく取り込めます。

1.OBSの「ソース」で「+」ボタンをクリック
2.「ウィンドウキャプチャ」を選び、配信したいアプリケーションウィンドウを指定(例:ブラウザで再生中の音楽や動画の音声など)
3.「音声をキャプチャ」を有効化
a.「ウィンドウキャプチャ」の設定画面で「音声をキャプチャ」にチェックを入れる
4.デスクトップ音声を無効化
a.他のシステム音が混ざらないよう、「設定」→「音声」からデスクトップ音声を無効化
OBSでマルチトラックを作成して音声を分ける方法
マルチトラックとは、複数の音声を個別のトラックに分けて録音する方法です。ゲーム音、通話音、自分の声をそれぞれ独立したトラックに振り分けることで、編集時に音量調整やノイズカットを細かく行えます。
たとえば、トラック1にゲーム音、トラック2に通話音、トラック3に自分の声、などと具体的に振り分けます。
全体的な流れは以下の通りですので、配信クオリティをより高めたい方はチェックしましょう。
1.録画フォーマットを設定
2.トラックの設定
3.録画開始
録画フォーマットを設定
マルチトラックを利用するためには、録画フォーマットの設定が必須です。OBSの「出力」タブから、詳細な設定をしましょう。

1.設定メニューを開く
a.OBSの右下にある「設定」ボタンをクリックし、設定画面を開く
2.出力モードを詳細に変更
a.「出力」を選択し、「出力モード」を「詳細」に変更
3.録画タブでフォーマットを設定
a.「録画」を開き、録画フォーマットを「MP4」または「MOV」に設定
※「FLV」形式はマルチトラックに対応していないため注意
4.音声トラックを選択
a.録画タブ内の「音声トラック」で、1~6のトラック番号を選択
トラック数を多く設定する場合、選んだ録画フォーマット(MP4やMOV)が対応していることを事前に確認しましょう。
トラックを分けた後は必ずテスト録画をして、設定が正しく反映されているか確認しましょう。
トラックの設定
トラック設定では、どのトラックにどの音声を振り分けるかを決めます。この設定をすることで、録画後の編集が驚くほどスムーズになるのが特徴です。
ただし、必要のないトラックにはチェックを入れず、不要な音声データが作成されるのを防ぎましょう。トラック数が少なければ少ないほど、録画ファイルのサイズもコンパクトにできます。

1.オーディオの詳細プロパティを開く
a.OBS画面下部にある「音声ミキサー」で歯車アイコンをクリック
b.「オーディオの詳細プロパティ」を選択
2.トラックの割り当てを設定
a.各音声ソースに対して、割り当てたいトラック番号を選択
【例】
・ゲーム音:トラック1
・通話音:トラック2
・自分の声:トラック3
トラック割り当てを間違えると、録画したい音声が保存されないケースもあるため、設定後にテスト録画するのがおすすめです。
また、一つの音声が複数のトラックに重複すると、編集時に混乱する可能性があります。シンプルな割り当てを心がけましょう。
録画開始
設定が完了したら、あとは録画を開始するだけです。以下の手順に沿ってテスト録画を始めましょう。

1.録画開始ボタンをクリック
a.OBS画面右下の「録画開始」ボタンを押して録画を開始
2.録画中に音声を確認
a.音声ミキサーで各トラックのレベルメーターが正常に動いているかチェック
録画後に音声が聞こえない場合は、以下が原因かもしれません。
原因 | 対処法 |
---|---|
録画された音声が複数のトラックに分かれているため、メディアプレーヤーで再生しても1つのトラックしか再生されない仕様となっている | ①編集ソフトで音声トラックを個別に確認し、それぞれの音声が正しく録音されているかをチェック ②メディアプレーヤーの「音声トラック切り替え」機能を使用し、必要な音声が含まれているかをチェック |
録画後の編集で細かい調整をして、配信や動画制作のクオリティを高めていきましょう。
OBSで音声を分けられない時の対処法
OBSで音声を分けられない原因の多くは、古いバージョンを使用していることや設定の見落としによるものです。前述の通り、Ver30.1未満では「音声をキャプチャ」機能が使えないため、代わりの方法で設定する必要があります。
ここでは、「音声をキャプチャ」の代替として利用できる「アプリケーション音声キャプチャ」を使った手順を紹介します。

1.OBSの「ソース」下部にある「+」ボタンをクリック
2.表示されるリストから「アプリケーション音声キャプチャ」を選択
3.「新しいソース名」に好みの名前を入力(例:「ゲーム音」など)
4.「ウィンドウ」から、キャプチャしたいアプリケーションを選択(例:ゲームソフト、ブラウザなど)。
5.すべての設定が完了したら「OK」をクリック
Ver30.1未満の場合でも上記の手順で設定すれば問題を解消できるので、音声トラブルに悩んでいる方は試してみましょう。
OBSで音声を分ける方法に関するよくある質問
ここでは、OBSで音声を分ける方法に関するよくある質問を3つ紹介します。
- OBSでゲーム実況をする際に声の後入れはできる?
- aviutlで編集中に音声が分けられない原因は?
- ゲーム音を自分に聞こえないようにする設定方法は?
OBSでゲーム実況をする際に声の後入れはできる?
後入れ音声を追加するには、ゲーム音と実況音声を別々に録音しておくのが基本です。以下の手順を試してみましょう。
1.「設定」→「出力」→「録画タブ」で音声トラックを「1」「2」「3」にチェック
2.トラック1にゲーム音と声を両方割り当てる
3.トラック2にはゲーム音のみ、トラック3には声のみを割り当てる
4.録画開始
AviUtlで編集中に音声が分けられない原因は?
AviUtlがマルチトラック音声に対応していないことが主な原因です。分離ソフトを使ってトラックごとに音声を分ける必要があるため、以下の手順を試してみましょう。
1.音声分離ソフト(例:Audacityなど)をインストール
2.録画ファイルをソフトに読み込んで音声トラックを分離
3.分離後の音声ファイルをAviUtlにインポート
ゲーム音を自分に聞こえないようにする設定方法は?
配信ではゲーム音を視聴者に届けつつ、自分には聞こえないようにしたい場合、OBSの「音声モニタリング」設定を活用します。
1.音声ミキサーの歯車アイコンをクリック
2.「オーディオの詳細プロパティ」を選択
3.該当する音声ソースの「音声モニタリング」を「モニターのみ(出力はミュート)」に設定
OBSの音声モニタリングの機能についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBSの音声モニタリングの機能|設定方法やよくあるトラブルを紹介
OBSで音声を分ける方法をマスターしたら、次は?
今回は、OBSで音声を分ける方法について解説しました。OBSの「音声をキャプチャ」機能を活用することで、配信中や録画時の音声管理が格段に楽になります。
OBSで音声を分ける際のポイントを以下に整理しました。
配信スタイル | 重要な設定ポイント |
---|---|
ゲーム実況 | ゲームキャプチャを活用し音声を分離 |
雑談配信 | ウィンドウキャプチャで不要な音を排除 |
マルチトラック録画 | トラックごとの音声割り当てで編集を効率化 |
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