【簡単】OBS配信で遅延解消する設定!設定以外の原因・対策も解説

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OBS Studioで配信する際、遅延により視聴者とスムーズなコミュニケーションが取れず、困っている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、OBS配信で遅延を解消する簡単設定や、設定以外の原因・対策について解説します。
OBSの配信遅延による影響とは?
OBSを使用した配信で、遅延は視聴者とのコミュニケーションに直接影響をおよぼします。そのため、OBSの設定や配信環境を最適化し、遅延を減らすことが重要です。
配信時は遅延なしが理想であるものの、配信サイトにより以下の遅延が発生するのが常です。
配信サイト | 遅延時間 |
---|---|
ツイキャス | 2~3秒 |
YouTube Live | 3~5秒 |
ニコニコ生放送 | 2~3秒 |
Twitch | 2~5秒 |
OPENREC.tv | 3秒 |
Mirrativ | 3秒 |
上の表で紹介した遅延を大幅に超えると、視聴者のコメントに対する反応が遅れ、リアルタイムでのやり取りが困難になります。視聴者とのコミュニケーションテンポが悪化し、ライブ配信の魅力である即時反応が損なわれます。
簡単設定!OBS配信で遅延なくす4つのポイント
OBSでは、簡単な設定で配信時の遅延をなくしたり、減らしたりできます。ここでは、配信遅延をなくす4つのポイントについて解説します。
映像設定を変更する
OBSの映像設定である解像度・縮小フィルタ・FPSの調整は、遅延減少に効果的です。
出力解像度が高すぎるとデータ量が増加するため、適切な設定によりPC・ネットワークへの負荷を軽減でき、遅延防止につながります。
出力解像度を変更した場合、縮小フィルタの選択も重要です。高品質なフィルタは画質を向上させますが、同時に負荷も増加します。遅延防止のためには、PC性能にあわせてバイリニアなどの負荷の低いフィルタを選ぶとよいでしょう。
FPSで60fpsを選択すれば滑らかな映像になるものの、PCによっては負荷が大きくなり、遅延発生につながります。配信内容に応じて30fpsを選択すれば、負荷が減り遅延防止につながります。
以下で、設定を反映する手順を紹介します。
1.OBSを立ち上げ、「設定」をクリックする

2.「映像」をクリックする

3.「出力(スケーリング)解像度」「縮小フィルタ」「FPS」を設定する

PC性能や遅延状況にあわせて適切な設定を見極めましょう。
ビットレートを下げる
OBSでビットレートを適切に設定すれば、負荷が軽減され、遅延の減少に直結します。特に、配信サイトが推奨するビットレート上限値を超える設定は、配信の不安定さや遅延の原因になるため、注意が必要です。
なお、各配信サイトのビットレート上限値を以下の表にまとめたので、参考にしてください。
配信サイト | ビットレート上限値 |
---|---|
ツイキャス | 60,000kbps |
YouTube Live | 51,000kbps |
ニコニコ生放送 | 6,000kbps |
Twitch | 6,000kbps |
OPENREC.tv | 5,000kbps |
Mirrativ | 1,000kbps |
遅延を減少させるなら、ビットレート上限値だけでなく、自身のネットワーク環境の考慮も重要です。特にアップロード速度を超えるビットレート設定は遅延の原因となるため、ネットワーク環境と配信サイトの上限値をふまえたビットレートに下げましょう。
以下では、ビットレート設定を変更する手順について紹介します。
1.OBSを立ち上げ、「設定」をクリックする

2.「出力」をクリックする

3.「ビットーレート」を調整する

高品質かつ遅延の少ない配信となるようビットレートを調整しましょう。
遅延設定を無効にする
OBSには、意図的に配信を遅延させる機能が搭載されています。遅延設定が有効になっていると、配信に不要な遅延が生じ、視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが阻害されてしまいます。
遅延を最小限に抑えるためには、以下の手順を参考に遅延配信設定を無効にしましょう。
1.OBSを立ち上げ、「設定」をクリックする

2.「詳細設定」をクリックする

3.「遅延配信」の「有効にする」のチェックを外す

この手順により意図的な遅延設定が解除され、配信のリアルタイム性が向上し、視聴者とのスムーズなコミュニケーションが実現します。
配信サイトで低遅延設定する
配信遅延を減少させるなら、配信サイトが提供する低遅延設定の活用も効果的です。
YouTube Studioには、ライブ配信の遅延設定として通常の遅延・低遅延・超低遅延の3つがあります。視聴者とのリアルタイム性を重視する場合、「超低遅延」を選択すれば、遅延を約2~3秒に短縮可能です。
Twitchでは、配信者がダッシュボードの「配信」設定内で「低遅延モード」を有効にすることで、視聴者とのコミュニケーションをスムーズにおこなえるようになります。
設定を適切にすることで、遅延を効果的に減少させ、視聴者との円滑なコミュニケーションを実現できるでしょう。
OBSの設定以外にも!配信を遅延させる4つの原因と対策
OBS配信の遅延は、設定以外の原因によっても発生します。ここでは、遅延を発生させる3つの原因と対策について解説します。
ネット回線が遅く・不安定
ネット回線の速度や安定性は、配信遅延に直接影響します。特に、アップロード速度が遅いと映像や音声データの送信が遅延し、視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが困難になります。
この問題を解決するには、以下の対策が有効です。
- 光回線の導入:高速で安定した通信が可能な光回線を使用
- 有線接続の利用:無線接続は電波干渉や距離による速度低下のリスクがあるため、安定した有線接続を利用
- ネットワーク機器の見直し:ルーターやハブなどが古い場合、通信速度に影響をおよぼすことがあるため、最新の機器に更新
このような対策により、ネット回線の遅さや不安定さによる配信遅延を効果的に解消できるでしょう。
PCのスペック不足
PCのスペック不足は、OBS配信において遅延を発生させる原因の1つです。特に、CPUやGPUの性能が低い場合、映像のエンコードやリアルタイム処理に時間がかかり、遅延やカクつきが発生します。
この問題を解決するためには、以下の対策が有効です。
- OBSの設定を最適化する:解像度やフレームレートを下げ、PCへの負荷を軽減
- エンコーダの変更:ソフトウェアエンコードからハードウェアエンコードに切り替え
- PCのアップグレード:CPUやGPU、メモリの増設など、PC全体の性能を向上
これらの対策を講じることで、PCのスペック不足による配信遅延を効果的に解消できます。
キャプチャーボードの使用
キャプチャーボードを使用してNintendo Switchなどのゲームを配信する際、データの変換やエンコード処理によって遅延が発生することもあります。特に、性能が低いキャプチャーボードを使用していると、データ処理に時間がかかり、OBSに信号が届くまでに遅延が生じます。
キャプチャーボード使用時の遅延を最小限に抑えるには、パススルー機能を搭載したキャプチャーボードが有効です。パススルー機能により、入力された映像信号を遅延なく配信できるため、キャプチャーボードが原因となる配信遅延を効果的に軽減できます。
セキュリティによる妨害
セキュリティソフトやファイアウォールがOBS配信の通信をブロックまたは制限し、配信に遅延が発生する場合もあります。
この問題を解決するためには、以下の対策が有効です。
- OBSをセキュリティソフトの例外リストに追加:OBSを信頼できるアプリケーションとして登録する
- ファイアウォールの設定を確認・調整:必要に応じてポートの開放やルールを追加する
- 一時的にセキュリティソフトを無効化:配信中のみセキュリティソフトを一時的に無効化する
これらの対策を講じることで、セキュリティ設定による遅延の軽減が見込めます。
状況によっては遅延配信も有効!遅延させる理由とOBS設定手順
オンラインゲームの配信では、遅延設定を入れることがメリットになる場合もあります。
オンラインゲーム配信には、配信内容を参考に配信者を意図的に狙うゴースティングやストリームスナイピングというものがあります。これらの行為は、オンラインゲーム配信において不正行為として問題になっています。
このような行為を防ぐには、意図的に配信を遅延させる「遅延配信」が有効です。遅延配信により、3分や5分など遅延時間を設定できるため、視聴者がリアルタイムの情報を得られなくなり、不正行為の抑止につながります。
OBSでは、以下手順により遅延配信を設定可能です。
1.OBSを立ち上げ、「設定」をクリックする

2.「詳細設定」をクリックする

3.「遅延配信」の「有効にする」のチェックを入れ、遅延時間を設定する

ただし、遅延を加えることで視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが難しくなるため、配信内容や目的に応じて適切な遅延時間を設定しましょう。
OBS録画で遅延(音ズレ)が発生する3つの原因と対策
OBSで録画する場合、映像と音がズレるといった遅延が発生することもあります。OBSでの遅延をなくすためにも、録画時の遅延が発生する3つの原因と対策について解説します。
サンプリングレートが一致していない
OBSの音声設定とオーディオデバイスのサンプリングレートが一致しないことで、遅延が生じます。
サンプリングレートとは、音声データをデジタル化する際の1秒間における標本化回数で、44.1kHzや48kHzの使用が一般的です。サンプリングレートの不一致により、音声データの処理にズレが生じ、録画時に遅延が発生します。
この対策として、OBSとオーディオデバイスのサンプリングレートを一致させることが重要です。OBSは「設定>音声」から、オーディオデバイスはWindowsの「サウンド設定」から該当デバイスのプロパティを開いた先にある「詳細」タブから設定可能です。
音楽配信やゲーム実況など音質が重要なコンテンツでは、サンプリングレートの一致が高品質な録画の鍵となります。
マイクやキャプチャーの性能が低下
マイクやキャプチャーボードなどのハードウェアは、長期間の使用や経年劣化により性能が低下し、音声や映像の遅延を引き起こすことがあります。特に、パーツの摩耗や接続端子の劣化により、信号処理速度が遅くなり、OBSでの録画時に音ズレが発生します。
このような問題を防ぐには、定期的なメンテナンスや適切な保管が重要です。また、最新のドライバやファームウェアを適用することで、デバイスのパフォーマンスを維持できます。新しい機器への更新も効果的です。
なお、音の遅延は以下の手順により、OBSでも修正可能です。
1.OBSを立ち上げ、オーディオの詳細プロパティをクリックする

2.調整したいオーディオデバイスの「同期オフセット」を設定する

プラスに設定すれば音が遅れ、マイナスに設定すれば音が早まります。
フレームドロップの発生
PCに高負荷がかかるとフレームドロップが発生し、録画や配信に遅延・音ズレが生じます。特に、ビットレートが高すぎると、PCの処理能力やネットワーク上限を超え、フレームドロップが発生しやすくなります。
この問題を解決するには、以下の対策が有効です。
- ビットレートの調整:映像ビットレートを適切な値に下げることで、PCやネットワークへの負荷を軽減可能
- 解像度やフレームレートの見直し:高解像度や高フレームレートはデータ量を増加させるため、720pや30fpsに設定を下げることで負荷を軽減
- ハードウェアの最適化:ドライバの更新や不要なバックグラウンドアプリケーションの終了により、PCのパフォーマンスを向上
これらの対策により、フレームドロップによる遅延や音ズレを効果的に防げるでしょう。
上記で紹介した方法を試しても改善されない場合は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBS配信の音ズレの原因とは?不具合の直し方や設定方法を徹底解説
OBSの配信遅延を解消したら、次は?
今回は、OBSの配信遅延を解消するための設定や、遅延を引き起こす原因とその対策について解説しました。適切な映像・音声設定やネットワーク環境の見直しを行うことで、スムーズなリアルタイム配信が可能になります。
遅延を軽減させる設定や環境を以下にまとめましたので、参考にしてください。
遅延軽減に影響する項目 | 詳細内容 |
---|---|
映像設定 | ・出力解像度を下げるフ ・レームレートを30fpsにする |
ビットレート | ・配信サイトの上限値以内に下げる ・回線のアップロード上限値以内に下げる |
遅延設定 | 遅延設定のチェックを外す |
配信サイトの低遅延設定 | 配信サイトの低遅延設定を有効化する |
ネットワーク環境 | ・光回線を利用する ・無線ではなく有線接続を利用する |
PCスペック | ・OBS設定を下げPCの負荷を減らす ・PCをアップグレードする |
キャプチャーボード | パススルー機能搭載のキャプチャーボードを使用する |
セキュリティ | ・ファイアウォールの設定を見直す ・セキュリティを一時無効化する |
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