OBS配信の音ズレの原因とは?不具合の直し方や設定方法を徹底解説

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OBSを使用していると、音ズレの不具合が生じることがあります。音ズレは、映像と音声のタイミングが合わなくなる現象です。本記事では、音ズレの主な原因を解説し、簡単に実践できる解決策を詳しく紹介します。OBSの音ズレの直し方を確認しましょう。
そもそもOBS配信の「音ズレ」とは?
「音ズレ」とは、映像と音声のタイミングが合わずズレてしまう現象です。音ズレの問題は、PCゲームやライブ配信など、OBSを使用するあらゆる配信形式で起こる可能性があります。
ゲーム配信やゲーム実況の音ズレの場合、視聴者が操作と違和感を感じ取りやすく、ストレスがかかってしまい、視聴者離れの原因になることもあります。音ズレを防ぐための適切な設定と機材管理が欠かせません。
そもそもOBSで音が出ない症状の解決法を知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
>>OBSで音が出ない?症状別のトラブル解決法を分かりやすく解説!
OBSの音ズレの原因とは?
OBSで音ズレが起きる原因は様々ですが、主に次の3つが挙げられます。
1.OBSの設定不備
2.PCのパフォーマンス不足
3.接続デバイスの不具合
それぞれの原因を詳しく解説します。
原因その1:OBSの設定不備
OBSの内部設定が適切でない場合、音ズレにつながる可能性があります。
とくに多いのが「サンプリングレート」の不整合です。PCのオーディオデバイスで設定されたサンプリングレートと、OBSで設定したサンプリングレートが異なる場合、音ズレが発生します。また、可変フレームレート(VFR)を使用している場合、映像のフレーム数が一定でないため、音声との同期がズレることもあります。
さらに、キャプチャーボードやオーディオインターフェースの設定ミスも音ズレの原因になるので注意が必要です。映像と音声をそれぞれ異なるデバイスから取得している場合、OBS上でのソース設定が正確でないと同期が取れず、ズレが生じることがあります。
原因その2:PCのパフォーマンス不足
PCの性能が不足している場合、処理が追いつかず音ズレが発生することがあります。
OBSでは映像と音声を同時に処理するため、CPUやメモリに大きな負荷がかかります。とくに古いPCやスペックの低いPCを使用している場合、CPUの使用率が上昇し、処理が遅れることで音ズレが発生しやすくなるのです。
配信の設定で負荷をかけすぎる場合も注意が必要です。とくに、高品質設定で配信を行う場合、PCのスペックが対応できずに音ズレの原因となります。また、インターネット環境が不安定な場合も配信データの遅延を引き起こし、音声と映像の同期に影響を及ぼします。
OBS配信で推奨されるPCのスペックが気になる方は次の記事を参考にしてください。
>>VTuberになるために必要な配信機材は?初心者向けにおすすめ機材も紹介
原因その3:接続デバイスの不具合
カメラやマイクなど、OBSに接続しているデバイスが原因で音ズレが発生することもあります。例えば、古いマイクやキャプチャーボードでは、性能低下により遅延が生じやすくなるので注意が必要です。
また、不要なソフトウェアを起動したまま配信を行うと、接続デバイスやPC全体のパフォーマンスに影響を与えることもあります
OBS側の設定不備を解消する方法
以下では、OBS側の設定に関する音ズレの直し方を具体的に解説します。
OBSの設定方法その1:タイムスタンプ設定を調整する
OBSでデバイスのタイムスタンプを使用している場合、音声と映像の同期が崩れることがあります。以下の手順で設定を確認し、必要に応じて調整してください。
1.タイムスタンプの設定画面へ

メイン画面下部の「音声ミキサー」から、対象となる音声ソース(デスクトップ音声やマイク音声)の「…(三点リーダー)」をクリックし、「プロパティ」を選択します。
2.「デバイスのタイムスタンプを使用」の確認

設定画面で「デバイスのタイムスタンプを使用」にチェックが入っている場合は外してください。
上記の方法でも音ズレが改善されない場合、原因が他にある可能性が高いため、元の設定に戻して問題ありません
OBSの設定方法その2:サンプリングレートを適切に設定する
OBSとPCのサンプリングレートが一致していないと、音ズレが発生することがあります。以下の手順で設定を見直しましょう。
1.OBSのサンプリングレート設定を確認

メイン画面右下の「設定」をクリックし、「音声」タブを選択します。メニューの「サンプリングレート」を確認してください。通常、設定は「44.1kHz」または「48kHz」に設定されています。
2.PC側のサンプリングレートを確認
Windowsの場合、「設定」→「システム」→「サウンド」→「サウンドの詳細設定」に進みます。次に再生デバイスや録音デバイスのプロパティを開き、「詳細」タブからサンプリングレートを確認します。
3.設定の統一が重要
OBSとPCのサンプリングレートが一致していない場合、音ズレの原因になることがあります。OBSとPCのサンプリングレートを同じ値に統一することで、多くの音ズレ問題が解消される場合があります。
また、再生デバイスと録音デバイス(マイク)の両方で同じ値を設定しましょう。
OBSの設定方法その3:フレームレートを再設定する
フレームレートの不整合は、音ズレの原因の一つです。以下の手順で設定を確認し、適切に調整しましょう。
1.モニターのリフレッシュレートを確認

Windowsの「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「ディスプレイの詳細設定」に進みます。次にリフレッシュレートを確認し、通常は「60Hz」に設定します。
2.OBSのフレームレート設定を調整

OBSの「設定」→「映像」から「FPS共通値」を選択します。モニターのリフレッシュレートと一致する値(例:「60fps」)に設定し、配信や録画で映像と音声の同期状態を確認します。
OBSの設定方法その4:フレームをドロップしないように設定する
OBSのフレームのドロップが原因の音ズレは、以下の手順で対処します。
1.フレームドロップの確認画面へ

メイン画面上部の「ドック」をクリックし、「統計」を選択します。
2.フレームドロップが発生しているか確認

統計画面で赤枠部分を確認してください。数値が赤く表示されている場合、フレームドロップが発生していることを示します。
3.ビットレートを調整

OBSの右下にある「設定」をクリックし、「出力」タブを選択します。ビットレートを適切な値に変更してください。例えば、YouTubeで配信する場合、音声ビットレートを128Kbpsに設定するのが一般的です。
OBSの設定方法その5:コマ落ちを防ぐ設定に変更する
コマ落ちが音ズレの原因の場合、以下の手順で設定を調整してみましょう。
1.ゲーム側のグラフィック設定を調整
配信に適した解像度やフレームレートを設定します。とくに、高解像度や高フレームレートを使用している場合は、PCの負荷を軽減するために値を下げることを検討してください。
2.解像度やフレームレートの調整

OBSの右下にある「設定」をクリックし、「映像」タブを選択し、解像度やフレームレートを低めに設定を試してみましょう。
OBSの設定方法その6:キャプチャーボード使用時の設定を変える
キャプチャーボードを使用する際、適切な設定を行うことで、音ズレの問題を改善できます。以下の方法を試してください。
1.「映像キャプチャデバイス」を選択

OBS画面下部のソースから「映像キャプチャデバイス」を選択します。新規設定の場合は「+」をクリックして追加してください。
2.「音声出力モード」の確認

キャプチャデバイスのプロパティを開き、「音声出力モード」が「音声のみをキャプチャ」に設定されていることを確認します。一部のキャプチャーボードでは、「デスクトップ音声出力」に設定すると大幅な音ズレが発生することがあります。
3.音声モニタリングを有効化

OBSの「音声ミキサー」から「オーディオの詳細プロパティ」を開き、該当する音声トラックで「モニターのみ(出力はミュート)」を選択します。音声の同期を保ちながらモニタリングが可能になります。
4.パススルー出力を利用
キャプチャーボード対応の場合、パススルー機能を利用してゲーム音をTVやモニターから直接聞く設定にすることで、音の遅延の問題を防げる可能性があります。
PC側の問題を解決する方法
PCのスペックや設定が音ズレの原因となる場合、いくつかの方法で改善が可能です。具体的な対処法を解説します。
PC側の解決方法その1:PCの負荷を軽減する
PCのリソース不足が原因で音ズレが発生する場合、以下の方法を試して負荷を軽減しましょう。
1.不要なアプリケーションを終了する
配信や録画中に使用していないブラウザやソフトウェアを閉じます。必要に応じて、タスクマネージャーを開き、バックグラウンドで動作している不要なプロセスを確認し、終了させてください。
2.PCを再起動する
シャットダウンではなく再起動を行うことで、リソース不足の原因となる一時的な問題を解消できる場合があります。
3.OBSの設定を見直す
配信の出力解像度を下げたり、ビットレートを低く設定したりすることで、CPUやメモリの負荷を減らします。
PC側の解決方法その2:サウンド設定を見直す
PCのサウンド設定が原因で音ズレが発生する場合、以下の手順で設定を確認、修正してください。
1.サウンドの詳細設定を確認

Windowsの「設定」→「システム」→「サウンド」→「サウンドの詳細設定」に進みます。
2.再生デバイスの選択

「サウンドの詳細設定」内の「再生」タブから使用する再生デバイスを選択し、「プロパティ」をクリックします。
3.サンプリングレートを統一

「プロパティ」の「詳細」タブを開き、サンプリングレートを「24ビット、44,100Hz」または「24ビット、48,000Hz」に設定します。次に、OBSの「設定」→「音声」タブで、同じサンプリングレートを選択して設定を統一します。
設定を適用した後、配信や録画を行い、音ズレが解消されているか確認してください。サンプリングレートをPCとOBSで一致させることが、音声と映像の同期を改善する重要なポイントです。
PC側の解決方法その3:OBS設定をPCの性能に合わせる
PCのスペックがOBSの要求に追いついていない場合、設定を見直すことで音ズレを防ぐことが可能です。以下の手順で調整を行いましょう。
1.CPU負荷を確認

OBSのメニューから「表示」→「統計」を選択し、CPU使用率を確認します。数値が赤字で表示されている場合は、負荷が高すぎる状態を示し、設定の見直しが必要です。

2.音声ビットレートを調整

OBSの「設定」→「出力」タブを開き、「音声ビットレート」を適切な値に設定します。配信プラットフォームごとに推奨値が異なりますが、例えばYouTubeの場合は128Kbpsが一般的です。
3.設定を低負荷に変更
OBSの「設定」→「映像」で解像度とフレームレートを調整します。例として、解像度を1,920×1,080から1,280×720に下げたり、フレームレートを60fpsから30fpsに変更したりすることで、PCへの負荷を軽減できます。
以上の設定を最適化することで、PCの性能を最大限に活用し、OBSの動作を安定させることが可能です。
PC側の解決方法その4:OBSを最新版にアップデートする
OBSのバージョンが古い場合、不具合が原因で音ズレが発生することがあります。以下の手順で最新バージョンに更新し、問題を解消しましょう。
1.OBSの更新を確認

OBSの公式サイトまたはソフトウェア内の「ヘルプ」メニューから「更新を確認」を選択し、最新バージョンが利用可能か確認します。
2.アップデートを実施
最新バージョンがある場合は、公式サイトからOBSをダウンロードしてインストールします。インストール中は、以前の設定が引き継がれることを確認してください。
3.確認とテスト
更新が完了したら、配信や録画を試し、音ズレが解消されているかテストします。改善が見られない場合は、他の設定や機材の問題も考慮してください。
PC側の解決方法その5:インターネット環境を改善する
インターネット環境の不安定さが原因で音ズレが発生することがあります。以下の方法でネットワーク環境を見直し、配信の安定性を向上させましょう。
1.回線の安定性を確認
スピードテストを実施してアップロード速度やPing値を確認します。配信に必要な速度(例:10Mbps以上)が確保されていることを確認してください。Ping値が高い場合は回線の安定性に問題がある可能性があります。
2.Wi-Fi環境を最適化
ルーターの設置場所を調整し、信号が強い場所で使用するようにします。不安定な場合は、有線接続を優先して使用することで遅延や切断を防げます。
3.回線の変更を検討
高品質な光回線や、性能の良いモバイルルーターにアップグレードすることで、配信中のインターネット速度や安定性を大幅に改善できます。
接続デバイスの問題の解決策
接続デバイスの不具合が原因で音ズレが発生する場合、設定の見直しやデバイスの調整が必要です。以下では、デバイスに関連する具体的な対処法を紹介します。
デバイス問題の解決策その1:同期オフセットを再設定する
音声と映像のズレ幅が一定の場合、OBSの同期オフセット機能を使用することで簡単に修正できます。以下の手順で調整を行いましょう。
1.「オーディオの詳細プロパティ」へ

音声ミキサー内の対象デバイスの横にある歯車アイコンをクリック、またはメニューの「編集」→「オーディオの詳細プロパティ」を選択して設定画面を開きます。
2.同期オフセットを設定

設定画面内の「同期オフセット(ms)」の項目で数値を入力します。音声を遅らせたい場合はプラス、早めたい場合はマイナスの値を指定してください。
ただし、上記の方法はズレ幅が一定の場合に有効です。ズレが徐々に変動する場合や、他のデバイスが原因の場合は、別の解決策を検討する必要があります。
デバイス問題の解決策その2:カメラやマイクの遅延を調整する
カメラやマイクなどのデバイス固有の遅延が原因で音ズレが発生する場合、以下の方法で調整することが可能です。
1.遅延の確認
使用しているデバイスの仕様書や設定画面を確認し、遅延の大きさを特定します。
2.手動で設定を調整
OBSの「オーディオの詳細プロパティ」を開き、対象となる音声トラックの「同期オフセット」に遅延値を設定します。例えば、遅延が50msの場合、「50ms」を入力することで映像と音声の同期が可能になります。
3.不要なソフトウェアを終了
配信中に使用していないアプリケーションやブラウザを終了して、PC全体の負荷を軽減します。デバイスの動作が安定し、遅延が軽減される場合があります。
デバイス問題の解決策その3:外部オーディオインターフェースを活用する
PCの内蔵サウンドカードは処理能力に限界があり、音質や遅延の面で制約が生じることがあります。外部オーディオインターフェースを導入することで、音質の向上と音ズレの軽減が期待できます。
1.外部オーディオインターフェースを接続
外部オーディオインターフェースをUSBなどでPCに接続します。選ぶ際は、高速処理が可能で低遅延のモデルを検討しましょう。
2.OBSでデバイスを選択
OBSの「設定」→「音声」に進み、外部オーディオインターフェースを音声デバイスとして選択します。音声入力の処理が最適化されます。
3.メリットを活用
外部オーディオインターフェースは、遅延を最小限に抑えるだけでなく、音質の向上や複数デバイスの同時使用にも対応しています。
OBS音ズレについてよくある質問
OBSの音ズレに関するよくある疑問をピックアップしました。それぞれの解決方法を解説します。
質問その1:OBSの音ズレは初心者でも直せますか?
音ズレの修正は、初心者でも原因を一つずつ切り分けて取り組むことで解決できる場合があります。
まずは、最小限の環境にして問題を検証しましょう。例えば、プラグインや仮想オーディオデバイス、キャプチャーボードなどを一時的に無効化し、音ズレが改善するか確認します。切り分けの結果、特定のデバイスやソフトウェアが原因である場合、対応する設定を調整するだけで問題が解決することがあります。
ただし、問題が複雑で原因を特定できない場合や、複数の要因が絡み合っている場合は、解決が難しいケースもあります。詳しい方に相談するのも一つの選択肢です。
質問その2:PCのスペック不足でもOBSで音ズレを防げますか?
PCのスペックが不足していても、OBSの設定を調整することで音ズレを回避できる場合があります。例えば、解像度やフレームレート、音声ビットレートを下げることで、PCへの負荷を軽減することが可能です。OBSの「表示」→「統計」からCPU使用率を確認し、赤字表示があれば設定を見直しましょう。
ただし、あまりにもPCの性能が低い場合や、古いPCを使用している場合は、根本的な解決策としてPCの買い替えを検討する必要があります。
質問その3:Macでの音ズレ解消方法は?
MacでOBSを使用する際、音ズレが発生することがあります。以下の設定を試すことで、音ズレを軽減できる可能性があります。
1.出力モードの設定
OBSの「設定」→「出力」に進み、「出力モード」を「詳細」に変更します。次に「配信」タブ内のエンコーダを「Apple VT H264 ハードウェアエンコーダ」に設定してください。また、ビットレートを 2,500Kbps、音声ビットレートを 128Kbps に調整することをおすすめします。
2.映像の設定
「映像」については、「基本解像度」と「出力解像度」を「1,280×720」に統一し、縮小フィルタを「ランチェス(先鋭化スケーリング、36のサンプル)」に設定します。
以上の設定で音ズレが軽減される可能性があります。
OBSの音ズレを解消したら、次は?
今回は、OBS配信の音ズレの原因と対策について詳しく解説しました。正しい設定を行うことで、クリアな音声と映像の同期が可能になります。
音ズレが解決したら、次は配信画面の演出にもこだわってみませんか?視聴者にとって、見やすく魅力的な画面は配信の印象を大きく左右します。
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