VTuberにキービジュアルは必要?作り方や重要性を初心者向けに紹介

VTuber活動を始めようとすると、立ち絵やロゴ、配信環境…やることが山ほど出てきますよね。その中でも意外と見落とされがちなのがキービジュアル。ファンにとっては、あなたを初めて知る入口になる大切な一枚です。

第一印象で「この人、気になる」と思ってもらえるかどうか。そこを左右するのがキービジュアルの役割。配信を見てもらう前に、まず存在を知ってもらうための看板のようなものです。

この記事では、初心者でも理解できるようにキービジュアルの基礎から作り方、自作と外注の方法などをまとめました。これを読めば、自分に合ったやり方で第一印象を磨くヒントが見つかるはずです。

キービジュアルとは?立ち絵との違い

キービジュアルという言葉を聞くと、立ち絵と同じものかな?と混乱しやすいですよね。実はこの二つは似ているようで役割がまったく違います。ここでいう立ち絵は、背景のない正面寄りの全身図が基本です。

立ち絵は、正面を向いた全身イラスト。配信画面に差し込んだり、プロフィール欄に載せたりと、素材として汎用的に使えるのが特徴です。一方でキービジュアルは、世界観や個性を一枚に込めた宣材向けのメイン画像。背景やポーズ、表情、小物まで込みで「このVTuberはどんな人物なのか」を強く印象づけるための作品です。

イメージすると分かりやすいのは、芸能人の宣材写真。普段のスナップではなく、しっかりとセットを組み、コンセプトに沿って撮られた写真こそがファンや企業に届く「顔」になります。

VTuberにとってのキービジュアルもまさにその立ち位置。立ち絵が日常の姿なら、キービジュアルは名刺やポスター、告知画像やチャンネルヘッダーに載せる特別な装いと言えます。初見の印象づくりに効果的です。

なぜVTuberにキービジュアルが必要なのか

配信を見てもらう前に、人はまずビジュアルで判断します。SNSのヘッダーやチャンネルページに並ぶ数秒の印象。そのときに「おもしろそう」「この人の世界観が気になる」と感じてもらえるかどうかは、キービジュアルに大きく左右されます。

もちろん立ち絵だけでも活動はできます。ただ、立ち絵はあくまで基本の素材。シンプルだからこそ、キャラの雰囲気を深く伝えるには少し物足りない場面も出てきます。

そこで用意しておくと強いのがキービジュアル。背景や色合いを整え、ポーズや小物まで盛り込むことで、一瞬で「あなたらしさ」が伝わるようになります。

イベントの告知画像やコラボの宣伝にそのまま活用できるうえ、グッズ展開のビジュアルにも応用可能です。ファンにとっては「推しを象徴する一枚」として拡散されやすいのも魅力。さらにチャンネルヘッダーやイベント告知の主役画像としても効果的で、グッズ化にも展開しやすい資産となります。

VTuberキービジュアルの作り方ステップ

いざ作ろうと思っても「どこから手を付ければいいの?」と迷ってしまいがち。流れを知っておくと作業がグッと進めやすくなります。ここでは基本の3ステップを紹介します。

ステップ1:ターゲットとコンセプトを決める

最初に考えるべきは、誰にどんな印象を届けたいか。例えば「同年代のゲーマーに親近感を持ってほしい」「ファンタジー好きに世界観を楽しんでもらいたい」など、ターゲット像を具体的に描いてみましょう。その上で「明るく元気」「神秘的でクール」といったコンセプトを言葉にしておくと、後のデザインの判断が迷いにくくなります。

ステップ2:ポーズ・表情・小物を選ぶ

立ち絵はまっすぐ立つだけですが、キービジュアルでは動きを出すことでキャラ性が際立ちます。笑顔で手を振る、真剣な表情でゲーム機を構える、好きなアイテムを持たせるなど、小物や仕草を加えるだけで「らしさ」がぐっと強まります。性格は表情だけでなく姿勢やシルエットにも現れるので、どんな人物像を伝えたいのかを意識するとさらに効果的です。

ステップ3:色合いと背景で世界観を演出

最後に大切なのが色と背景。明るい配色は軽快で親しみやすい印象になりやすく、暗めの色は落ち着いた雰囲気や神秘的な印象を与えやすいと言われます。ただし色の受け取り方は文化や文脈によって変わるため、最終的にはターゲットに近い人に見てもらって確認すると安心です。

背景は主役を引き立てる脇役なので、キャラとのコントラストや前後関係を意識すると視線が迷いません。街並みや空など具体的なシーンを描くか、シンプルな模様にするかでも印象は大きく変わります。配信ジャンルや自分のキャラクター性に合った組み合わせを選べば、見る人の記憶に残る一枚が完成します。

自作する方法とおすすめツール

「外注はまだハードルが高い」「できれば自分で形にしたい」──そんなときは自作に挑戦してみるのも良い選択です。最近は直感的に使えるツールも多く、絵が得意でなくても工夫次第で魅力的なキービジュアルを作れます。

自作の進め方

いきなり描き始めるよりも、まずは準備から始めるのがおすすめです。最初にやるのはコンセプト固めと参考画像集め。Pinterestやフリー素材サイトなどから「こんな雰囲気にしたい」と思う色合いやポーズをざっくり集めておくと、後の工程で迷いにくくなります。

次に、立ち絵や背景素材を組み合わせて全体のレイアウトを作ってみましょう。キャラを中心に置くのか、背景に動きを出すのかで印象が変わります。フォントやテキスト配置をこの段階で仮に入れてみると、完成形のイメージもつかみやすいです。

最後に色味の調整や文字の整理をして仕上げます。ここでは「どんな雰囲気を伝えたいか」を軸に微調整するのがコツ。複雑な構図や細かい描き込みがなくても、ターゲットに響く雰囲気さえ出せれば立派なキービジュアルになります。

おすすめツール

  • Canva
    ブラウザで使えるデザインツール。豊富なテンプレをドラッグ操作で編集でき、背景や文字を簡単に組み合わせられます。立ち絵を配置して背景を当てはめるだけで、それらしい一枚に。初心者の練習用にもぴったりです。
  • CLIP STUDIO PAINT
    本格的に描き込みたいならこちら。線画から着色まで対応できる定番イラストソフトです。漫画やアニメ塗りのようなタッチを描くのが得意で、イラストを一から作りたい人に向いています。
  • Photoshop
    写真加工や合成に強い定番ソフト。背景とキャラをなじませたり、文字デザインを作り込みたいときに便利です。すでに立ち絵や素材がある場合は特に使いやすいでしょう。
  • スマホアプリ(アイビスペイント など)
    スマホやタブレットで使える高機能なお絵かきアプリ。無料で始めやすく、ちょっとした加筆や色調整にも使えます。PC環境がなくても挑戦できるのが大きなメリットです。

自作のポイント

自作する場合は「完璧を目指さず、まずは出す」ことが大事です。最初の一枚はシンプルでも問題ありません。配信やSNSで使ってみて、反応を見ながら改良していく。その積み重ねで、自分らしいキービジュアルに近づいていきます。

なお、テンプレや素材、フォントを利用する場合は各サービスのライセンス条件を必ず確認しましょう。商用利用や二次利用の範囲が制限されていることもあります。

外注する方法と相場感

「やっぱりプロに任せたい」そう考えるVTuberさんも多いはずです。外注すれば完成度が一気に高まり、デビューやイベントに合わせて安心して使えるビジュアルを手に入れられます。ここでは依頼先の探し方や費用感、注意しておきたいポイントを整理してみましょう。

依頼先の探し方(制作会社・個人クリエイター)

大きく分けると、制作会社に頼むか、個人クリエイターに頼むかの2択です。

  • 制作会社はクオリティと納期の安定が魅力。ただし費用は高めになりがちです。
  • 個人クリエイターに依頼する場合は、Skebやココナラなどのプラットフォームが便利。X(旧Twitter)では「#イラスト依頼」や「#commission」などのタグ検索も有効です。自分のキャラの雰囲気に合う作風かどうか、過去作品を必ずチェックしておきましょう。

相場を左右する要因

キービジュアルの料金はかなり幅があります。簡素な内容なら1万円前後の出品も見つかりますが、描き込みが多い立ち絵や背景込みの作品では5〜15万円ほどが目安。人気の高いクリエイターの場合は10万円を超えることも珍しくありません。価格を決める要因は大きく4つ。

  • クリエイターの人気や実績
  • イラストのタッチ(アニメ風か厚塗り風かなど)
  • 描き込み量(シンプル背景か、背景込みか)
  • キャラクター人数(単体か複数か)

自分の活動規模や予算に合わせて、どの要素を優先したいかを整理しておくと選びやすくなります。

依頼時のポイントと注意事項

依頼するときは「どんなイメージにしたいか」をなるべく具体的に伝えるのが成功のカギです。キャラの性格やイメージカラー、入れてほしい小物などを書き出して依頼文にまとめましょう。参考画像を添えるとさらに伝わりやすいです。

もうひとつ大事なのが権利関係。商用利用の可否、クレジット表記の要否、著作権譲渡の有無や追加料金、修正回数などこうした条件は依頼前に必ず確認をしておきましょう。

とくにSkebは納品期限内の再納品は可能ですが、大幅な修正を前提とした依頼スタイルではありません。後からグッズ化やコラボで使いたくなったときに困らないよう、最初から利用範囲を明確にしておくと安心です。

キービジュアルを活用できる場面

せっかく作ったキービジュアル。プロフィールに載せるだけではもったいないです。実際の活動の中で、思った以上に活躍する場面があります。

SNSやチャンネルのヘッダー

YouTubeやX(旧Twitter)のヘッダー画像に設定すれば、ページを訪れた人の第一印象が大きく変わります。立ち絵だけでは出せない「世界観」がぱっと伝わるので、プロフィールの信頼感や期待感を高める効果があります。

配信や動画の告知画像

新しい配信枠を立てたり、コラボの告知をしたりする際にキービジュアルを背景に使うと、目に留まりやすい告知画像になります。サムネイルに一部を切り出して使うのも有効です。

グッズやイベント用のビジュアル

アクリルスタンドやタペストリーなどのグッズ化にも応用できます。公式イベントやオフライン企画でのポスターやパンフレットにも使えるので、長く資産として活用できるのも魅力です。

なお、VTuberがグッズ制作・販売をする方法や注意点は、以下の記事で解説しています。

VTuberがグッズ制作・販売するには?初心者向けに方法と注意点を解説!

名刺やプロフィール資料

企業案件やコラボの相談をするときに、自己紹介資料や名刺に添えるとプロ感がぐっと増します。視覚的に「どんなVTuberなのか」を伝えられるので、やり取りもスムーズになります。

プロフィールの書き方や作り方のコツが気になる方は、次の記事も参考にしてみてください。

VTuberプロフィールの書き方・作り方は?コツや書くべき12項目も解説!


このように、キービジュアルは一度作れば配信・宣伝・営業・グッズまで幅広く役立つ万能素材。使い回しやすいように背景とキャラを分けて保存しておくと、より自由度が高まります。

まとめ

VTuber活動において、キービジュアルは「第一印象を決める顔」です。立ち絵だけでも活動はできますが、世界観や個性を一目で伝えるにはキービジュアルが大きな武器になります。

作り方には大きく二つの道があります。

ツールを使って自作する方法と、プロに外注して高い完成度を求める方法です。どちらにも利点があり、活動規模や予算、スケジュールに合わせて選べばOK。

重要なのは「自分が伝えたいイメージを明確にする」ことです。そこさえ固まっていれば、手段は違っても魅力的な一枚に仕上げられます。

完成したキービジュアルは、SNSやチャンネルのヘッダー、告知画像、グッズ、イベント資料など幅広く活用できます。ひとつ作れば長く使える資産となり、活動の信頼感やファンの愛着を大きく高めてくれるでしょう。

まずは一歩。シンプルでもいいので、自分らしさを表すビジュアルを形にしてみてください。それがあなたの活動を次のステージへと引き上げるきっかけになります。

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この記事を書いた人

               

ストマガ編集部

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