OBSで音声を設定する方法!高音質で配信できるおすすめ設定を紹介

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配信のクオリティを左右する音声設定。音が聞き取りづらいと視聴者はすぐに離れてしまい、逆にクリアな音声は配信そのものの魅力を引き上げます。
OBSは無料で高機能な配信ソフトとして知られていますが、音声の設定にはちょっとしたコツが必要です。
マイクやゲーム音の調整、ノイズのカット、そして音割れの防止など、細かな設定を見逃すと理想の音質には届きません。
この記事では、OBSの基本的な音声設定から、音質をさらに磨き上げるフィルタの使い方、音が出ない時の対処法までを徹底解説します。
OBS音声の基本設定項目は6種類!設定方法を紹介
OBSで音声を設定する際、押さえておきたい基本項目は6種類あります。
- マイク音声
- デスクトップ音声
- メディアソース
- 映像キャプチャデバイス
- 音声入力キャプチャ
- 音声出力キャプチャ
それぞれ役割が異なり、配信内容に応じた調整が必要です。設定が適切か一つひとつ確認しましょう。
「マイク音声」の設定方法

OBSの「マイク音声」は、配信者の声を視聴者に届けるための重要な設定です。
ただし、マイクを使わない配信者には不要なので、次章の「デスクトップ音声の設定方法」に移りましょう。
マイクを使う方は、以下の順に沿って設定を進めましょう。
1.使用するマイクをパソコンに接続
USBマイクやミキサーを利用する場合も同様です。
2.OBSを起動し、画面右下の「設定」をクリック
3.「音声」を開き、「マイク音声」で使用するデバイスを選択
4.「適用」⇒「OK」をクリック
最後にOBSのメイン画面に戻り、「音声レベルメーター」でマイク音声が反応しているか確認します。何も聞こえない場合は、今一度設定内容を見直しましょう。
「デスクトップ音声」の設定方法
PC上で再生される音をOBSで配信するための設定です。
ゲームのBGMやYouTube動画、通話アプリの音声も含まれるので、適切に設定することで視聴者に鮮明な音を届けられます。

まず、ヘッドセットやスピーカーをPCに接続しておきましょう。OBSを起動した後にデバイスを接続すると認識されないことがあるので、接続順に注意が必要です。
その後はOBSでの設定に移るので、以下の順に沿って設定を進めましょう。
1.画面右下の「設定」をクリック
2.「音声」をクリック
3.「グローバル音声デバイス」の項目を設定
「デスクトップ音声」が「既定」になっていることを確認しましょう。「既定」とはWindowsの「既定の再生デバイス」を指しており、この設定でPC上の音全体がOBSに反映されます。
もし音が認識されない場合は、Windowsのサウンド設定を確認します。
「再生デバイス」が正しく選ばれているか確認し、OBSの「デスクトップ音声」と一致しているか確かめるとよいでしょう。
配信中にDiscordやゲーム音をしっかり聞かせたい方には、この設定が必須です。
「メディアソース」の設定方法
録画や配信にBGMや効果音を追加したい時に役立つ機能です。
たとえば、ゲーム配信に独自の音楽を加えたい場合や、配信の途中で動画を再生したい場合に活躍します。

1.「ソース」⇒「+」をクリック
2.「メディアソース」をクリック
3.名前を入力して「OK」をクリック
4.「ローカルファイル」の「参照」をクリック
・使用したい音声ファイルや動画を選択
・対応ファイル形式はmp3やwavなど、一般的な形式が使用可能
・BGMを繰り返し流したい場合は「ループ」にチェックを入れるのがポイント
設定後、「音声ミキサー」に表示される「メディアソース」の音量を確認し、配信全体のバランスを整えます。
録画時にも活用できるため、「OBSで録画した映像に音楽をつけたい」という方にもおすすめです。
「映像キャプチャデバイス」の設定方法
ウェブカメラやキャプチャーボードから映像を追加できる機能です。
顔出し配信やゲーム機(Nintendo Switch、PlayStation 5など)の映像を取り込む場合に活用できます。

1.OBSの「ソース」で「+」をクリック
2.「映像キャプチャデバイス」を選び、わかりやすい名前をつけて「OK」をクリック
3.「デバイス」の項目で使用するキャプチャーボードやウェブカメラを選択
設定が完了すると、選択した映像がプレビュー画面に表示されます。
ただし、初期設定では音声が自分に聞こえないことがあります。その場合「音声モニタリング」の設定が「音声のみをキャプチャ」になっていることが原因です。
視聴者に適切な音量で音声を届けながら自分も音を聞きたい場合は、以下の調整をしましょう。
- 「音声ミキサー」で該当デバイスの歯車アイコンをクリック
- 「オーディオの詳細プロパティ」を開き、「音声モニタリング」で「モニターと出力」を選択
配信スタイル別に音声を分ける方法が気になる方は、以下の記事もチェックしましょう。
OBSで音声を分ける方法は?配信スタイル別にわかりやすく解説!
「音声入力キャプチャ」の設定方法
シーンごとにマイク音声を柔軟に切り替えるための設定です。全シーンで共通のマイク設定を使いたくない場合や、特定の場面で異なるマイクを利用したい時に便利です。
たとえば、通常の配信では高音質マイクを使用し、休憩シーンではノイズキャンセリング機能が強いマイクに切り替えるなど、用途に応じた設定ができます。
初期設定のままでは音声が重複するトラブルが起きることもあるため、正しい手順で設定しましょう。

1.OBSの「ソース」から「+」をクリック
2.「音声入力キャプチャ」を選び、名前を入力して「OK」をクリック
3.「デバイス」で使用するマイクを選択
音声入力キャプチャを使用する際は、OBSの「音声」タブで「マイク音声」を無効にしましょう。
設定を怠ると、音声が二重に聞こえたり、ロボットのような音声になってしまう場合があります。
「音声出力キャプチャ」の設定方法
音声出力キャプチャは、特定のアプリやデバイスから出る音声を、特定のシーンにだけ追加できる機能です。
BGMやゲーム音声を視聴者に届けたい場合や、マイク音声を含めずに映像と音楽だけを流したい場合に役立ちます。
以下の手順で設定を進めましょう。

1.OBSの「ソース」で「+」をクリック
2.「音声出力キャプチャ」をクリックし、わかりやすい名前をつけて「OK」をクリック
3.「デバイス」で適切なオーディオ出力デバイス(スピーカーやヘッドセット)を選択
ここで選択したデバイスは、Windowsの「既定の再生デバイス」と一致している必要があります。設定内容が異なると音声を出力できないので、音が出ない場合は確認してみましょう。
また、OBSの「音声」タブで「デスクトップ音声」を無効にしておくと、音声の重複や金属的な音を防げます。
音声の重なりを避け、スムーズな配信を目指したい方は事前に設定を変更しておきましょう。
OBSの音声ボリュームを調整して適切な音量にしよう
OBSで音声を調整する際、視聴者に快適な音量を届けるためにはボリュームの確認が欠かせません。
配信画面下部にある「音声ミキサー」のレベルメーターを利用し、適切な範囲内に収めましょう。

緑は音量が低め、黄色は適正、赤は音量が大きすぎるという目安です。日常会話レベルの声が黄色~赤の間に収まるよう調整するとバランスが取れます。
音割れを防ぐには、あらかじめ「コンプレッサー」というフィルタを導入するのがおすすめです。コンプレッサーは急な大声を抑え、安定した音量を保つためのツールで、視聴者に聞き取りやすい配信を提供できます。
設定後はテスト配信で問題がないかチェックしましょう。
音声をクリアに!OBSフィルタ設定のコツ
OBSでクリアな音声を提供するには、フィルタ設定が重要です。
ただし、設定の順番を間違えると効果が薄れることも。以下の順で設定を進めると、配信全体の音質が格段に向上します。
1.「ノイズ抑制」の設定で不要な雑音をカット
2.「ゲイン」で音声の大きさを調整
3.「ノイズゲート」で不要な音声をシャットアウト
4.「リミッター」で音割れを防止
5.「コンプレッサー」で音声の均一化を図る
「ノイズ抑制」の設定で不要な雑音をカット
「ノイズ抑制」はマイクから拾う「ジー」や「ザー」といった雑音をカットする機能です。静かな環境でも細かなノイズが気になる場合に役立ちます。
ノイズ抑制の設定手順は以下の通りです。

1.OBSの「音声ミキサー」で該当箇所の「三点リーダー」をクリック
2.「フィルタ」を選択
3.左下の「+」をクリックして「ノイズ抑制」を追加
追加後は「抑制レベル」を調整しましょう。ノイズが小さい場合は0~-5dB、大きい場合は-10~-20dBを目安にします。ただし、抑制しすぎると声が不自然に聞こえたり、小さな音が消えたりすることがあるため注意が必要です。
配信テストをして、聞きやすさをチェックしながら調整しましょう。
「ゲイン」で音声の大きさを調整
マイク音量が小さい場合、「ゲイン」を利用して底上げが可能です。音量を適正範囲に調整することで、視聴者に聞きやすい配信を提供できます。

1.「音声ミキサー」で対象のマイクデバイスを右クリックし、「フィルタ」を選択
2.左下の「+」をクリックし、「ゲイン」を追加
3.スライダーで音量を調整し、日常会話レベルの声がレベルメーターの緑~黄色に収まるように設定
注意点として、ゲインを上げすぎると音割れの原因になるので、赤(クリッピングゾーン)に達しないよう調整しましょう。
また、「ノイズ抑制」を先に設定して雑音を取り除いてからゲインを調整すると、よりクリアな音声が得られます。
「ノイズゲート」で不要な音声をシャットアウト
「ノイズゲート」は一定音量以下の音声を自動的に無音にするフィルタです。キーボードのタイピング音やエアコンの稼働音など、静かな環境を求める配信の時に役立ちます。

1.「音声ミキサー」で対象デバイスを右クリックし、「フィルタ」を選択
2.左下の「+」をクリックして「ノイズゲート」を追加
3.「閉鎖しきい値」と「開放しきい値」を調整
閉鎖しきい値は「音声を無音にする基準」、開放しきい値は「音声を再び通す基準」です。
それぞれ設定値によって音質が変わるので、具体的な基準が気になる方は以下の記事もチェックしましょう。
OBSのノイズゲートとは?設定方法やノイズ抑制との違いも解説!
「リミッター」で音割れを防止
「リミッター」は音量が設定した上限を超えないように自動調整するフィルタです。配信中の大声やゲームの爆音などを抑え、音割れを防ぐ働きをします。
安定した音量を保つために役立ちますが、設定値を細かく入力する必要があるので、以下の手順を参考に設定しましょう。

1.OBSの「音声ミキサー」で対象のデバイスを右クリックし、「フィルタ」を選択
2.フィルタ画面左下の「+」をクリックして「リミッター」を選択
3.「しきい値」を設定
・しきい値とは、音量の上限を決める値のことです。一般的には-3dBが適切な設定値とされています。大声や爆音がこの値を超えると、自動的に抑制が働きます。
4.「リリースタイム」を設定
・リリースタイムは、音量がしきい値を超えた際に抑制を解除するまでの時間を決める設定です。50~100msが推奨されている数値です。値が小さすぎると音量の変動が不自然になるので、調整後に配信テストで確認しましょう。
「コンプレッサー」で音声の均一化を図る
「コンプレッサー」は音量のばらつきを抑え、全体を均一化するフィルタです。大きな音を制限しつつ小さな音を底上げできるので、視聴者に聞き取りやすい音声を届けられます。

1.「音声ミキサー」の「マイク」上で右クリックし、「フィルタ」をクリック
2.「マイクのフィルタ」内の「+」をクリックし、「コンプレッサー」を追加
3. 比率の設定
・大きな音をどの程度抑えるかを設定する項目です。
・一般的には「2:1」「4:1」で、高く設定すると音が圧縮されすぎる場合があるため注意しましょう。
4. しきい値の設定
・コンプレッサーが動作を開始する音量を設定する項目です。
・通常の配信では-20dB程度がおすすめですが、環境によって異なるので、-18dB程度から調整しましょう。
設定後は配信テストをして、クリアな音声に仕上がったか確認しましょう。
コンプレッサーについて詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしましょう。
OBSコンプレッサーの設定方法を解説!配信時のマイク音割れ対策に
【原因別】OBSで音声が出ない時の対処法
OBSで音が出ない原因は設定ミスや接続不備が多く、適切な対処が必要です。
以下では、OBSでの音声トラブルについてトラブル別に解説します。
- マイク音声が出ない時
- PC音声が出ない時
- ゲーム配信中に音声が出ない時
マイク音声が出ない時の対処法
OBSでマイク音声が出ない場合、以下の順番に沿ってマイク設定を見直してみましょう。
1.「音声ミキサー」のミュートを解除
・音声ミキサー内のマイクデバイスがミュートになっていないか確認しましょう。ミュートアイコンをクリックすれば解除できます。
2.「オーディオの詳細プロパティ」をチェック
・音声トラックの設定ミスが原因になることがあります。音声ミキサーの歯車アイコンをクリックし、「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。該当する音声トラック(1~6)すべてにチェックを入れ、設定を保存しましょう。
3.「ノイズゲート」などのフィルターを削除
・フィルター設定が原因で音声がブロックされている可能性もあります。「フィルタ」画面で「ノイズゲート」「ノイズ抑制」などを一旦削除し、効果を確認してみましょう。高音質な状態を維持したい場合は、削除後に一つずつフィルターを追加しましょう。
4.「モニタリングデバイス」を既定に設定
・設定画面の「音声」タブで「モニタリングデバイス」を「既定」に変更すると、マイク音声が自分にも聞こえるようになります。
上記を試してもマイクの音声が入らない場合は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBSでマイクの音声が入らない?考えられる原因と対処法を解説!
PC音声が出ない時の対処法
PC音声がOBSで出力されない場合は、ゲーム音やBGMを含む「デスクトップ音声」の設定を見直す必要があります。
以下の順番に沿って設定を見直してみましょう。
1.「音声モニタリング」を「モニターオフ」に設定
・音声ミキサーの歯車アイコンをクリックし、「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。「デスクトップ音声」のモニタリング設定を「モニターオフ」に変更しましょう。
2.音声フィルターの設定ミスをチェック
・「フィルタ」画面で「ノイズ抑制」や「エキスパンダー」が適用されていないか確認しましょう。不要なフィルターは削除しても問題ありません。
3.Windowsのサウンド設定を確認
・デスクトップ音声が「既定のデバイス」に設定されているか、Windowsのサウンド設定を見直しましょう。OBSの設定と一致していることがポイントです。
上記の対処法で解決しない場合、OBSの再起動やドライバ更新も視野に入れてみましょう。
上記を試してもデスクトップ音声が入らない場合は、こちらの記事もチェックしましょう。
ゲーム配信中に音声が出ない時の対処法
ゲーム配信で音声が出ない問題は、キャプチャーボードの設定や接続不備が原因であることが多いです。
以下の順番に沿って設定を見直してみましょう。
1.キャプチャーボードの接続状況を確認
・OBSの「ソース」欄で「+」をクリックし、「映像キャプチャデバイス」を追加。デバイス一覧にキャプチャーボード名が表示されているか確認します。表示されない場合は接続を見直しましょう。
2.「カスタム音声デバイス」の設定
・キャプチャーボードを右クリックして「プロパティ」を開きます。「カスタム音声デバイスを使用する」にチェックを入れ、対応するデバイスを選択しましょう。
3.キャプチャーボードのドライバを更新
・最新のドライバーをインストールすることで、認識トラブルを防げます。公式サイトからダウンロードして更新しましょう。
上記の手順を試してもゲーム音が出ない場合は、こちらの記事もチェックしましょう。
OBSでゲーム音が入らない・聞こえない!原因と対処方法を解説
本記事で紹介した方法を試しても改善されない場合は、下記の記事も参考ください。
OBSで音が出ない?症状別のトラブル解決法を分かりやすく解説!
OBSで音声を設定したら、次は?
今回は、OBSの音声設定方法や音質を向上させるコツ、音声トラブルの対処法について解説しました。音声設定を最適化することで、視聴者に快適な配信を届けることができます。
OBSの音声設定のポイント
設定項目 | 主な目的 | 設定のポイント |
---|---|---|
マイク音声 | 配信者の声を届ける | デバイス選択とレベルメーターで音声を確認 |
デスクトップ音声 | PC上の音を配信に反映させる | Windowsの既定デバイスと一致させる |
メディアソース | BGMや効果音を追加 | ファイル形式の確認と「ループ」設定 |
フィルタ設定 | 音質の向上とノイズの除去 | ノイズ抑制、ゲイン、リミッター、コンプレッサーの適用 |
トラブル対処 | 音声が出ない問題の解消 | 設定ミスや接続不備を順にチェック |
音声設定を整えたら、必ずテスト配信を行い、実際の音質や音量バランスを確認しましょう。どんなに映像が魅力的でも、音声のトラブルがあると視聴者の離脱につながります。ノイズや音割れを防ぎ、高音質で安定した配信を目指しましょう。
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